日本の金利が上がり株価がだだ下がり
日本の株価指数なんて買えないにて、日本株の指数を今買うのはないかなと書いていました。
①利上げの回数が不透明で、基準が不透明
②通貨が不安定で維持するラインが不透明
③株価指数はアフターコロナで割高圏
その上で、日経平均株価だけは半導体株だけが上がるストーリーで4万円奪還あり得ると思っています…
プライム市場は日経平均株価に近いので相対いいですが、スタンダードとグロース市場に上場する銘柄は特別な材料がないと金利に勝てないような…、もちろん日銀の金融緩和からの脱却の終了宣言が早期に行われれば別ですが、現状は金融緩和的状態からの引き締め警戒で相場が動いてしまっている。
グロース市場は直近で最安値更新中、スタンダード市場もプライムや日経平均株価と比べると上昇弱く下落強い相対負け。
大型株は決算で売られて回復していない銘柄が多く底値で這いつくばる銘柄が多く下がらないが、とはいえ買われない。
金利が上がると株は買えない、とはいえ…
金利上昇が株に重いのは景気をいずれ壊すという警戒や、金利上昇で企業の債務負担が増えて利益が減る、あるいは債券の利回りが株式の益回りと比べて良くなるからです。
まず、日経平均株価の益回りは6.2%もあり、10年金利の1.1%程度では債券なんて言っていられない、1.1%は日銀の期待する2%インフレ以下で損でしかない。
JREIT利回りも4%台を保っており、債券を買うというストーリーは短期で利下げがない限りは日本経済のインフレ定着というストーリーでは理不尽な低金利である。
株にとって金利が辛いのは上昇の限度が分からないときで、日本の長期金利がどこまで上昇するか分からないのが問題だと思う。
日本の長期金利が仮に2%まで上がるなら、年内にあるだろうFRBの利下げと合わさって金利差が縮まっていく。
日本の長期金利が目標とする水準が分からないが、日本のインフレ率の鈍化は既に見えており、粘着性のある世界インフレだけが問題だが国内要因だけで言えばインフレは続けられない。
円高方面にいけば日経平均株価のEPSは下落する
想定為替レートは140円据え置きのコンサバもチラホラあるが、だいたいは145円あたりにしており150円の企業だと円高進行で真っ先に売られるだろう。
想定為替レートは下回ると企業の利益が業績予想より下になる。
今の155円くらいのドル円を業績のコンセンサス予想に使われているとしたら、円安を最大限銘柄が織り込んでしまっており、160円に向かうなどないと為替での上方修正が今年は期待が薄くなる。
コンセンサスがドル円152円での業績予想だとして、実際は148円のドル円の内容に業績予想を上方修正する当初145円の想定為替レートで業績予想を出した企業があるとしよう。
もちろん、コンセンサス予想を下回るので上方修正で売りとなる可能性がある、コンセンサス予想が円安前提ならそれより円高になった時点でPERが下がるように先に売られることもあるだろう。
少なからず円高方面ではEPSが下がるので利回りのベースとなるEPS減少では増配や株主還元の点でも買えない。今年の本決算後に値動きが悪い銘柄が多いのは業績予想がコンサバすぎて増配が2023年に出し切った、大きく上げすぎた企業が多くて増配サプライズがなかった点はありそうです。
利上げによってドル円が150円を完全に下回るなら日本の主要株は売られる展開になるだろう。
AI需要による半導体の復活に賭ける
ここから25%を超える円安はない、想定為替レートからも。
だとしたら30%成長や回復が簡単にできる業界である半導体業界に賭けるしかない。
あるいは業績予想をかなり渋めに出している内需系企業か。
内需系企業はインフレ自体は業績にプラスだが、円安終了でインフレ転嫁作戦はなくなるが、コストダウン分を今までの価格転嫁で有効に使えるでしょう。
半導体株は世界の数量回復もそうですが、国内の半導体投資からも恩恵が得られるので国内の建設2024年問題で遅延やコスト急増で想定外のコストと期間がかからなければここから数年は需要が増え続ける。上手くいけば10年間の国内成長産業は半導体なので長期の国策でもある。
AIはその点でまだまだ最高の材料で以下の需要が増える
①電力
②デバイス(AIスマホ、AI PC、AIスピーカー...)
③データセンター
④センサー
データセンターと電力自体もニアリーイコールだが、電力はAI普及でIT普及がもっと進むなら使用するデバイスも増えるので分けてみた。
AIによりIoTが映画で見たような世界になるならスマートホーム=AIとなり、家+スマホ+自動車の主要セットはAIとともに進化し、家電も合わせて刷新するならデバイスはAI対応やAI搭載が一つの売り文句に日本でもなるはずだ。
Amazonがアレクサに生成AIを搭載すると発表したし、GoogleのAndroidスマホだとアシストにGeminiが標準になっていきそうな動きをしており、AIがデバイスに後から追加されている。
もちろん、持っていない人は買うことになるし対応していなければ消費の需要となる。
アメリカのビッグテックは全サービスにAIを入れようとしているのでAmazonが走っていけば、アレクサやタブレット、スマートホーム等とデバイスに広がっていく。
Googleなら主要OSであるAndroidにAIサービスが標準搭載となり、AppleはAIに投資する経営戦略をようやく表明した。MicrosoftはAI全振りの展開でPCにも機能が増えていくだろう。
今までの生成AIは高性能PCで利用というのが当たり前だったが、月額制の対象が増えてスマホでも、Amazonのように自社のデバイスと広がっていく普及期に移っている。
日本株は金利という世界に遅れた独自要因で株価の調子が悪くなっている。
長期金利1.1%では大企業には影響がないと思うが、まだまだ上がるという警戒感から金利が直近の高値を超える間は株式が一方的に上がる展開に戻ることは少ないように思える。
日本企業の上方修正ラッシュが夏の決算シーズンで起きて、そのタイミングで賃上げを年後半に行っての実質賃金の上昇+賃金インフレがあれば金利上昇と株価上昇はセット買いがいけると思う。