金利に勝ち、業績期待ができる6つのリート
株式との相関性が低く、日本のマイナス金利解除からの金融正常化が懸念となっているJリート
リートは利益を投資家に還元することで免税される仕組みで総還元性向が株式より高く、利回りが高いのが特徴で、なおかつ運用している不動産からの収益がメインなので実物資産がある点で株式とは違う動きをする。重要なのは相対的な利回りで、現在はJリート平均でも4%を超えており日本株より随分高く、5%超えの利回りも多い。
日本の金融正常化が実現しても政策金利が2%までいかないと致命的な問題は発生しづらいと予想でき、リートの配当が大問題になるレベルだと日本経済そのものが致命的な問題が発生していることになるのでクラッシュするときだけ株式と相関が発生する。
インヴィンシブル投資法人
ホテルが9割のリートでコロナで利回りが急低下した。
コロナ前の利回りが5.4%で、最近は収益性が上がっていることから5.7%まで利回りが上がっている。ホテルは重要インフラで簡単に増やせないですし、インバウンド客は世界経済の発展で日本より豊かな国が増えることから、日本に来れなかった国の人々も旅行客になると考えれば減ることは考えづらいのでコロナ的な流行り病や台湾有事などの近隣での戦争がない限りは成長が見込めそうです。
1年前の利回りが4%台前半だったのでホテル市況の好調さで株価と利回りがともに上がっている、最近のリートの中では勝ち組銘柄ですが利回り的にまだまだ魅力的。
スターアジア不動産投資法人
ホテルやオフィスなど総合型のリートで5.55%の利回りとランキング上位の銘柄です。
コロナショック時では利回り10%まで急落しましたが、しっかりと還元はしており、そのあとリートが買われる相場でも4.3%までしか利回り低下しておらず買われて上がってもまだまだ高配当という銘柄。
1株が54800円と10万円超えが基本の中では買いやすい部類です。
産業ファンド投資法人
日本のリートはオフィスや住宅、物流、ホテルなどの特化型や総合型がありますが、近年世界で注目されるデータセンターを手掛けているところは皆無です。
このファンドはデータセンターや工場、研究開発施設などの産業に関わっている点で珍しく、産業特化という点で唯一無二です。日本でデータセンター特化があれば買いたいですが、代替先がこのファンドと考えています。
利回りは5.38%で高い水準で、コロナ前の3.5%、コロナショックで5.4%と今の利回りはコロナショック並みです。
最近のリート銘柄の全体的な下落でホテル関連以外は軒並み下がっている状態で下がっており、魅力的な水準かつ差別化されたリートなので面白い投資対象です。
CREロジスティクスファンド投資法人
物流施設をメインとしたリートで利回り成長が高かった物流リートは最近は風向きが変わり、売られた5.13%の利回りとなっている。
SOSiLA物流リート投資法人
こちらも物流リートで利回りが4.86%と上より低いですが、2割は産業不動産に投資する特色を持っており、ここの投資対象にデータセンターが含まれているので物流以外もポートフォリオに入れるならこちらもあり。
ヘルスケア&メディカル投資法人
有料老人ホームや病院などに特化したリート
欠かせない社会的インフラを運営している点と同タイプは唯一無二なので注目された場合、ここしか買う対象がないという特異性があります。
利回りは4.89%とコロナ後で見ても高い水準まで上がってきている。
最近でも分配金が上がっている物流やホテルなどをメインに取り上げてみました。
オフィス系や総合、ヘルスケアなどはコスト増でなかなか分配金増加はできていませんが売られて利回りが上がっているので結果的に高い利回りとなっています。
今回取り上げたリートはJリートのETFよりは利回りが高いものだけなので、Jリートを持ちつつ、特定領域を増やすという戦略が面白いのかなと思います。
昨年の流れからすると3月がリートのセリクラなので、特殊需給は過ぎそうです。
日銀の金融正常化が重しとなっていますが、固定金利で基本は動かしており、金利上昇で不動産価格が下がっても売るのではなく運用メインなのでコストが急激に上がるわけでも、簡単に破綻するわけでもないです。
利回りで見ていくと個別株でリートに勝てる銘柄はほとんどなく、成長+増配のセットで数年先に投資額からした利回りが超えることはあっても、シンプルな物色対象としては割安株が消えてきた相場からすれば、リートは株高で資産を増やした個人投資家の物色対象になりそうです。