日経平均株価とドル円の可能性
誰もが握力の重要性を認識した相場が2023年と2024年の短期間で2回も発生しており、短期で日経平均株価は10%以上上昇した。数日遅れるだけでリターンがだいぶ違うという点で多くの投資家は売ることを躊躇いだしている。上昇トレンドの銘柄が10%下がっても売らない投資家がほとんどだろう。押し目買いのチャンスが少ない相場で売ってきた人たちは機会損失と再突入時のリスクを考えて動きづらくなっている。ここ1年間は相場に乗っていることが重要で、降りないのが今はトレンドになっている。
日経平均株価上昇は穏やかな円安とともに
日経平均株価とオレンジ色のドル円を並べたチャート
2022年末から見てみると、ドル円が150円を超えようと一気に動く局面は米国のインフレや景気過熱、利上げの再燃、最近なら利下げの期待後退などという米国起因でドル円が150円の日銀介入レベルまで上がると過去2回は利上げとインフレ懸念などから株は軟調になっていた。円安株高ですが150円を超えそうな円安はダメという難しさがあります。
そして、ドル円の方は150円まで上昇すると横ばいという時間はそこまで続かず、過去の経験則的には140円から130円まで一度円高となり、株価は同期間は軟調となる。円高では株価がレンジの幅に留まる傾向にあり、円安メリット企業が上がらないので日本株は上がらない。
円安で増益効果、主要企業10社で1兆4000億円程度か-トヨタが筆頭
日本株と円安が関係ないとう話もあるが、日本の大企業はほとんど円安で増益する側に属しており、営業利益が増えるだけでなく、海外子会社からの配当などの営業外の利益も円安で増加するため、日本企業はグローバル展開していれば円安で純利益が自動的に増えるボーナス状態にある。なので数量ベースで落ち込んでも、営業増益と純利増益で円安だけで好業績を維持している企業が一定数ある。
日経平均株価が下落する可能性は米国起因で考えると、
FRBが利下げ回数を下方修正、来年の利下げ回数も見直し→ドル高円安で株安。
この場合は米国株のテックなどが売られて相場全体が調整する感じを想定できますが、PCEを見ている限りはリスクとは思えないです。それでも現状が過度に利下げを織り込んでいるいるため利下げしても株高になるとは限らない状況まで株価が上がっているので油断はできない。
日本が金融正常化へ向かい、同時に米国が利下げをする円高と株安、
日本の製造業のほとんどは海外で得た利益を海外に再投資して生産能力を拡大している。
最近の生産拠点の見直しで中国から東南アジアに移動するケースや、半導体に限れば国内への直接投資が増えており、基本的に円安が有利になる展開での事業拡大が基本となっている。
とはいえ、金融正常化はそれ自体は正常なので日本が金融引き締めをしない限りは円高株安はすぐに終わり、円高でも株高という水準訂正からの企業の頑張りで上昇トレンドに再突入すると思います。
今の日本企業の実力は長期間140円から150円のドル円で推移しているので、この水準での利益予想しかされていない。仮に修正されて140円から130円にレンジが低下するなら一定程度は利益が減るか増益幅が縮小される。
昨年のバフェット相場で日経平均株価が大上昇したときも、年初からの半導体相場の上昇の間でもどちらもドル円は10円円安に進んでおり、リスクオンの円安が可能な範囲内で株高となってきた。
バフェット相場から2024年年初までの空白期間はドル円が調整する時間として機能しており、140円まで下がったことで最近の10円円安と株高という同じ現象が発生した。
直近の1ヶ月でも円高方向になると株価は短期下落になりやすいのでドル円の限界へのチャレンジと、日経平均株価最高値へのチャレンジが併存しており、リスクオンが続くなら日経平均株価が4万1000円を軽く超えていくのか、ドル円が151円を超えるのか。
過去の相場ではドル円150円の段階だと米国株が調整する金利水準でした。
最近はPCEでアナリストの予想通りの結果だったので安心され、若干の金利低下と同時にDELLの好決算で半導体株高が発生し金利と業績の安心と安心の合せ技で米株は半導体中心に上がりました。
PCEの結果が予想通りだったので利下げも予想通りと踏んだ状態なのでしょうから、ドル円からすると日銀関連の発言での乱高下を除けば利下げがされるだろうという点で、日銀の金融正常化の話に焦点が移ると思います。
日銀の金融正常化の議論は日本株にとってはノイズとして機能するでしょう。
金融正常化するのが決定路線になっているようなので、問題はいつするのか?で今月に決定して4月からという読みも多いようです。コンセンサスは知らないですが6月までに金融正常化が通常ルートとしてよく聞く話で、日銀が待っているのは春闘でしょう。
GDPからすれば内需全滅の悲惨な状態ですが、円安で企業の景況感だけは良いので賃上げで実質金利が久しぶりにプラスに転じれば確かに金融正常化は許容できる?
もし、金融正常化とFRB利下げで円高が進んでドル円150円が緩やかに解消されていくとしたら、その間に円安が重しだった企業の中で値上げや効率化でコスト増を踏ん張って耐えていた企業には強烈な追い風になると期待ができる。
日経平均株価に多少の下落を与えるかもしれないし、昨年同様に円高が進む間は日経平均株価がレンジになるかもしれないが、日本のグローバル成長企業にとっては円安がメリットにもなりますが、円高方向に調整されても半導体需要が増えるとか、海外の景気が改善する方が業績にプラスなので数量ベースの業績アップには海外利下げで景気が上向きに行く方がメリットが大きい。
短期的にドル円と日経平均株価のトレンドに限界感がありますが、FRBがクレイジーにならない限りはドル円と日経平均株価の連動性を解消しながら、新しい相場に向かっていくと期待しています。


