ROEが高い意味を決算短信から理解しよう

2023年9月30日  2023年9月30日 

ROE、ROEとは言うけども…

高いと実際に何が起きているの?ROEが高くても株価が上がらない企業はあるよね?

特に今年は高ROEが売られてるし無駄指標じゃないの?そんな方にROEをおすすめしたい。



ROEとは?

企業は投資家の資金=エクイティファイナンス

借り入れなどのデットファイナンスによって資金調達をします。


投資家からの資本は純資産であり、それを純利益で割ったものがROEです。

なので純利益が特需で急増したらROEが天井がないように高くなる企業が短期的にでたりもします。




ROEの意味は決算短信で見れる

野村マイクロサイエンス 2023年3月期決算短信

決算短信の資産の部に株主資本の項目があります。

野村マイクロサイエンスは実績ROEが31%で株主資本は34%増加しています。

これの増加ペースの速さこそがROEの高さであり、ROEが20%であれば、

100→120→144→172→207とROEが4年後には株主資本は倍増します。


さらに自己株式が△=つまりマイナスとなっているので理解しやすいですが、自社株は自己資本から除外するので自社株買いはROE改善の役に立つし市場へのメッセージとなる。

儲かって儲かって自己資本が増えすぎちゃってますから自社株買いしますと。




明治電機工業 決算短信

ROEが7.7%の明治電機工業は上のように

257億5438万円から273億5136万円と7.7%のROEで株主資本が7%増加しています。




ROEは上で見て分かるように株主資本の増加をもたらす指標なので、結果が決算短信で見ることができる。

例えば総還元性向が100%なら利益を全て投資家に返すため、純利益の増大がそれでも可能ならROEは上昇していく。




ROEの罠

銘柄スカウター

これは決算短信ではなく、銘柄スカウターでAbalanceという投資家が一時熱狂的に買った銘柄のROE推移です。

2023年6月期からROEが爆発的に増えていますが…




自己資本比率が9%で、ほとんどが有利子負債で調達した資金で利益成長しているため、自己資本÷純利益だとROEがめちゃくちゃ高くなります。

負債から利益を得て、それが株主資本となるので株主資本は急激に増加していきます。

そのため、利益成長に伴ってどんどんとROEが均衡化されていくので、負債を返しながら自己資本が増えてROEは低下していくでしょう。それがエバラにとっての健全な成長ルートです。




さあ、今回はROEが高い企業の自己資本が増えるメカニズムを書いていきました。

株主資本が増加することは還元余地が増えることなので歓迎することですが、ただ株主資本が増えていくだけでは意味がないので、企業は株主還元することで利益成長と株主資本の増加と株主還元強化の3つを同時に進めていくわけです。

また、減益となっても赤字でなければROEはプラスなので、配当など株主還元維持のために総還元性向が100%超えとならない限りは自己資本が減ることはないです。

なので、赤字よりも減益の企業を同じ下落率なら買いたいわけです。



東証はROE改善によって株主資本の増加や還元強化で企業価値を高めてもらい、それでPBR1倍割れ企業を減らしたいのだと思いますが、今までできてこなかった企業に持続的なROEの上昇or維持と株主還元の強化はできないと思う。

利益成長がなければROE上昇と株主還元強化は無理で、株主還元がないとROE上昇は無理なので昨日までできていなかったことを今年からやっていくのが東証による改革。

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