【不動産株】大手不動産株を比較してすぐに投資できる銘柄を探そう
前回はヒューリックを取り上げましたが、一気にやろうとマネックス証券の銘柄スカウターで一括比較していきます。
【不動産株】金利上昇で下落したヒューリックを株価指標で判断しよう
今回比較していくのは大手不動産6銘柄
- ヒューリック
- 野村不動産
- 東急不動産
- 三井不動産
- 三菱地所
- 住友不動産
円安で国内の不動産が買われたと言われていますが、三井住友三菱野村などが地価が高く収益性の高い不動産を独占しているため、重要な商業施設やオフィスビルなどは買われていません。逆に言うと、リートはそういった最強格の不動産への投資ができないので税制上有利ですが株式の不動産銘柄も面白みがあります。
上で書いた各社の業績推移です。
基本的には売上が右肩上がりで、赤色の営業利益も右肩上がりで伸びています。
最大手の三菱地所などは東京の駅近を有しているので再開発や大規模施設など収益性を確実に上げているので、ハウスメーカーやマンションメインの不動産関連に比べると不況耐性があります。
成長性で言えば、規模が劣るヒューリックは綺麗な右肩上がりで6社では最も成長性があります。
PER推移をまとめて並べています。
野村不動産が8.7倍、住友不動産が9.2倍でヒューリックが10倍で後は10倍〜13倍の間です。
基本的に安定的な収益源が主体なのでPERは低いほうがいいでしょうから、野村不動産と住友不動産は、この中では下落耐性があるか反発が強いかのどちらかに期待ができます。
株価指標を一覧表示したもので、ROICと自己資本比率、配当利回りに注目してみましょう。
ROIC
ROICは事業活動のために投じた資金でどれだけ利益を生み出せているかの指標で、今後の増配を考えると同じ資金量で多くの利益を生み出せる企業が良いでしょう。
ROIC
- 3.88%:ヒューリック
- 4.39%:三菱地所
- 2.43%:三井不動産
- 3.19%:住友不動産
- 3.99%:野村不動産
- 3.08%:東急不動産
自己資本比率
負債を除いたものが自己資本比率で企業の健全性を測るものです。
金利上昇で事業にリスクがあるなら重要です。
- 28%:ヒューリック
- 30%:三菱地所
- 34%:三井不動産
- 28%:住友不動産
- 30%:野村不動産
- 24%:東急不動産
予想配当利回り
配当を基準に投資する人も多いので重要指標です。
4%を超えると高配当株と一般に言われます。
- 4%:ヒューリック
- 2.2%:三菱地所
- 2.5%:三井不動産
- 1.6%:住友不動産
- 3.9%:野村不動産
- 3%:東急不動産
全体を比較してみると野村不動産は配当利回り、PER的に大手不動産開発に投資するなら一番良く見えます。
ヒューリックは成長性を考えると十分投資可能です。
ROICで比較したのは不動産セクターのWACCが3.7なので、大手ならそれより下でしょうが、3.5以上のROICは欲しいなという個人的な理由があります。
WACCは調達コストなのでROICが高く、調達した資金の効率性が高い方がいいので、金利上昇が悪影響ならROICが高い企業の方が利益は安定成長すると期待できるからです。