AI活用のマーケティング支援のAppierは台湾から東南アジア、米国へ進出している超グロース日本株
トレンドマイクロと同じ成功ルートを辿ると密かに期待しているAppierというAIプラットフォーム企業があります。
台湾創業で日本上場という特殊な企業で、台湾からグローバル展開している企業なのでAI企業はたいていが国内がメインな中、東南アジアの大手スーパーマーケットにAIシステムを活用したりと適用できる国の範囲が広く、AIによるデータ収集や支援は万国共通ではないですが、ベースがデータなのでそこまで差がなく活用できるので国内上場のAI企業では屈指の成長率となっています。
最新決算では
売上が59%、営業利益が100%と増収増益となっています。
AIやデータは人口が多いほど活用の範囲が広いので、アメリカや東南アジアで展開できているAppierは既に国内のAI企業のどこよりも優れていると思います。
強みはAI活用の消費者行動予測のマーケティング支援で、規制が強くなる第三者データ活用に対して、AppierはサードパーティからのDMPがなくてもファーストパーティだけでDMPがあるように振る舞うことができるということを実現しており、これが今後のマーケティングではコスト的にもかなり優れていると思っています。
株価指標的に
私自身、Appierの株主ですが時価総額1000億円程度で一度レンジかと思っていましたが、現在では1700億円程度まで上がっています。
PBRは6倍で極めて高い水準ではないですが、PSRは予想売上に対して9倍程度で
同業のパークシャテクノロジー:4倍
ユーザーローカル :7.8倍
オプティム :6.8倍
などよりは割高な評価を受けています。
最近はAppierの上昇が目立っている分、多少は高いですが、売上成長率は上の3社より高いため、PSR判断では同水準ならAppierだろう!という感じです。
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Appierのキャッシュフロー状況ですが、通期では営業CFは黒字化していません。
比較した3社は営業CFがプラスなのでそれを原資に投資可能ですが、Appierの場合は増益なので黒字化するでしょうがそれまでは不採算です。
財務CFは21年のIPOによって大きなプラスで、それが22年の成長に繋がっていますが、マクロ経済が悪化した場合はAppierが一番ダメージを食らう可能性があり、成長性の裏返しとしてリスクも高い銘柄ですね。
22年度は改善すると思いますが、フリーCFが常に大幅なマイナスなので、成長鈍化or増資というリスクは他より考える必要がありますね。
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こちらは比較としてパークシャテクノロジー
21年に大きなマイナスの投資CFがあり、22年度の高成長に繋がっています。が、投資CF減少により売上成長が急ブレーキしており、Appierも短期ではまだ大丈夫だと思いますが、余裕的にはパークシャテクノロジーなどの方があるかなと思います。
とはいえ、セグメント的にはAppierの方が成長速度がノッているのでグロースという面ではAppierは日本株では頭抜けたAI株かなと思いますね。