関税が業績を下げ、金利が上がるなら日経平均株価は3万円を割る
トランプ関税は想定される最悪のケースとなった。
日経平均株価は昨年の高値42000円から34000円割れの攻防まで下落しています。
私の場合は2月の決算シーズンの利益と3月入金の配当金を使っていないので新規投資や買い増しをしており、まだ入金せずとも買える余地があるのでフルポジションにどのタイミングで近づけるか?が重要となってきます。
今回の下落は政治的下落+業績懸念+(日本だけ利上げ懸念)
4月3日の下げは日本はアジアでは圧倒的に下落しました。
日本株は円高と利上げに弱い(EPS低下と株式益回りの低下)ので、関税も24%と最悪の25%とほぼ同じ水準で日本側の打てる手が弱い点で日経平均株価以外のグロースは反発も目立ちましたが、いわゆる大型株は軒並み下落しています。
それでも昨年8月の日銀ショックほどの大型株がS安するほどではなく、続きそうな全面安という嫌な空気感が全体に残りながら最後に少しリバって終わっています。
今回の下落はトランプ政権による世界同時関税であり、これからディールがされるとか、最初に大きな発表をするとか読みがありますが、企業はこの関税を前提に3月本決算からの1年後までの業績予想を出してくるので2週間以内に世界の関税を撤廃する高速ディールがなされない限りは企業が関税によるレイオフや解雇、業績修正などの景気悪化に繋がる不確実性を政治的な動きから連想させていきます。
また、これから出てくる経済指標は
①良かったけど関税が発動すれば無意味
②関税がこれから発動されるのに悪い→景気後退懸念
という2パターンの反応がこれからの最新データには見られるでしょうから、良い数字は無意味で悪い数字なら一気に景気後退を連想させるので政治から景気後退へと下落のフェーズがぐるぐる動きそうなので関税が発表されたからOK!とはまだ思えないです。
日本株は控えめな地獄
現状の日本株は世界で唯一利上げする国という状況で現状は金融緩和ですが、将来は引き締めやニュートラルに持っていくとされているので先行きで利下げする国とは異なります。
その上で、円高や関税による業績悪化が仮に実現すればEPSは低下するので、日本株が割安という意見もどうだろう?という印象に変わります。
仮に現在の予想PERであれば14.1倍で日経平均株価は平均よりは低い状態で、13倍前半なら通常はなんでも買っていい水準になります。
仮に今期は予想通りで来期が10%減益とかになれば、今のダウントレンドで32000円くらいが適正価格やちょい安い水準になる可能性もあります。
S&P500も適正水準が5000くらいで、業績悪化を織り込んでいくなら5000割れも全然ありえるバリュエーションなので日本株も連れ安するならPER12倍を下限に下落を想定しないといけないかもしれません。
日本株は独自で上がる理由はなく、利上げやインフレの影響がある中で24%の関税が発動した。
関税発動だけで他が不動ならいいですが、景気後退懸念で円高となればインフレ低下はありますが円高と関税と業績懸念で結局は買いにくい相場になります。
関税を重く見て業績予想が軒並み修正(円高等含め)、でも利上げは継続、世界株は回復しないなどの条件が重なっていけば短期的に日経平均株価が3万円割れこむのもありえると思います。
逆に支えは業績であり、今期の増益そのままに来期は悪くて横ばいの業績予想なら上への修正で楽観できるのかなと思います。
ポジティブに考えると
まだ金利が上がる日本株を無視すれば、
アメリカ株は相場下落で割高な株式益回りが回復する。
景気懸念で債券が買われて金利低下から株式益回りの割安度が上がるという2点で米株が再び上がりだすポイントを探せます。
ポジションの管理が重要ですが、フルポジションにするには先行きが不透明であり、今は関税の内容が出てきた程度です。
不確実性としては一つ消えましたが、関税から違う不確実性が出てくるなら下落は続くので関税発動後の経済指標まではポジションを大きく増やすのは危ないかな?と思います。
私は今週はもう少し買っていこうと思いますが、入金による現金減少まで踏み込むのは時期尚早かなと先月の利確と配当を次の期待へ入れる程度に留めます。