FRBの0.5%利下げは予防的利下げなのか?
最近は相場がおとなしいので資産が増えていくのを眺めているので書くことをサボっていましたw
今回は予想外に0.5%の利下げを決めたFRBについて書いていきましょう。
まず、前提として0.5%利下げの予想は日に日に増していましたが、これはアナリストや市場関係者の予想であって、インフレと戦うと宣言してインフレに終了宣言をしていないFRBが0.25%を超えて、いきなり0.5%利下げするのはどうなのか?となっています。
来月は利下げのチャンスがないし、予防的利下げか?
次の会合が11月なので期間が空いてしまいます。
過去のデータが下方修正されていることも加味すれば、データを見て、そもそも7月に0.25%の利下げをしておけばよかったからの0.5%か、あるいは9月と10月のデータが悪くなりそうだらかの予防的利下げかで話が変わってきます。
過去にしておくべきだったからの利下げならデータ次第通りですが、期間があるからなら先行き見通しが直近の予想より悪化していると示していることになります。
とはいえ、0.5%程度の利下げならこれから何回かやることができる利下げ余地があるからこそ0.5%に踏み切ったと考えることもできます。
米国の個人消費に陰りがあることが企業データから示され始めており、マクドナルドの5ドルセットの延期や小売の悪化などからするに消費減速は上向かないのでしょう。
過去3ヶ月間のPCEはインフレ減速を予想しており、年率換算で2%未満になるのが市場予想です。
今年の利下げ幅は1%で確定か?あるいは1.25%?
直近の予想はFRBに意味がないことは利上げの遅れからも指摘されるので、現状のペースでの利下げなら11月と12月に0.25%の利下げをして合計で1%利下げが想定されるところでしょう。
仮に0.5%の利下げで経済や消費が上向くのであれば、利下げを見送ればいいので0.5%の利下げは合理的に見えます。
予想外に雇用が悪化したり、PCEが悪化していけば年率換算で既に2%割れしているインフレ率から利下げ幅の拡大も議論されるでしょう。
FRBの利下げペース加速は株安になるか?
今回の利下げは予防的利下げだろうと思います。まだ利下げ余地はある。
このまま利下げペースを加速させないで済むような、雇用が悪化しない、PCEも今の減速ペースから穏やかな上昇ペースに戻るか次第でしょう。
予防的利下げは今後に緩やかな利下げをデータ次第でやや先手気味に動けるという状態で、米国の経済データは下方修正ラッシュで雇用統計さえ信用できませんが一応は利下げに遅れがないはずです。
もし、会合がない時期に利下げ幅が小さかったり、見送ってしまえば予想外の大幅下方修正で相場が荒れる可能性があるので、10月にデータが予想外な方向に動くと11月と12月の予想に大きな変更が加わって相場に波乱を生む可能性があります。
選挙自体もこれから相場の一つの問題となっていますが、現状だと民主党勝利で相場が動いているように見えるため、共和党勝利かつ大幅利下げ要求などがあれば相場は新しく動きだすでしょう。
今回の利下げが予防的利下げで今後も経済が堅調に推移するなら保有株は持っておけばいいでしょう。既定路線が予防的利下げの穏やかな相場と予想されているのでレンジの中で米株は最高値を更新していく可能性も十分にあります。
もし、11月と12月に0.5%の利下げが必要になる状態になれば相場は全く違う状況になっているでしょう。