暴落は来なかったが日本株は買えない
本日は日経平均株価が5%も下がった。
下落の中心は半導体、輸出、不動産…
これらの銘柄が落ちていくのは通常だと金融引き締め的なときか、先行き経済が著しく悪化したときでしょう。
半導体は金融政策に大きく影響を受けるセクターで米国利上げでNvidiaは高値から半値以下になっている。半導体は金融引き締めに弱く、引き締めが終わったり金融緩和になれば倍以上に上がりやすい。
輸出株は為替の影響を受けるので少なくとも円高でスルスル上がっていくには個別のファンダ次第となる。
不動産は金利で資金調達に難がでやすいので不利だが、大手不動産デベなら有利な案件や土地を持っているので割安ならお買い得。割安とは思えないが…
本日は上記のセクターを避けていれば普通の下落幅
日本産業でもっとも重要な自動車と、世界的成長がもっとも見込まれる半導体を避けていれば個別株なら0.2%〜2%くらいの下落で済んでいるところがもっとも多い。
オールドで付加価値を生み出せない銀行株や、グローバル化ができない防災銘柄が上がっていたり、規模の小さい地方銘柄が上昇しており石破政権は日本でも内に籠もる産業が上昇したのが株式市場としての最初の評価なので期待できない。
自動車産業が下がる代わりに地方が上がってもGDP的には圧倒的にマイナスだろう…
石破銘柄を見てみるとグローバル化の反対で、日本の内々の地方、防災…
確かに少しは重要だと思うが、国が注力する主要産業とは思えないセクターが上がっている。
世界が金融緩和に動いていく中で日本株に旨味を感じない
インフレは終わった!とはまだ言えないが、アメリカは50bpの利下げをした。
さらに市場は11月に50bpの利下げをすると期待し始めていて、3ヶ月で1%の利下げをすることになるかもしれない。まだまだ金利は高いが経済が弱っていくなら利下げできるアメリカはいけるだろう。
中国は2021年から不動産バブル崩壊で悪化が続いていたのに、市場が期待するほどの刺激策をやってこなかった。
不動産バブルを潰したのは中国政府なので救うのも中国政府だろうか?経済指標のトレンドとして中国は多少の刺激策では回復しきれないだろうが、株式市場は緩和などの刺激策を好む。まだ中国の経済成長率は十分にある。
日本株はオッズが不利?
日本は経済成長率が再び低迷しており、先進国でまた底辺になりそうです。
その状態で金融緩和から引き締めに移行しており、金融引き締めを強化した8月から高値を回復していない。
アメリカの主要指数は高値圏である上で、利下げができる。
中国は刺激策を相次いで発表している。続くなら株高は続くだろうし、指数は高値から程遠いので上昇余地が大きい。資金が中国に帰ってくる?
欧州の経済は弱いが、これは金融引き締めをやりきったからであり、これから利上げしようとする日本とは違い、EUとして金融政策に余裕がある。主要国であるドイツの経済が酷いと言われるが利下げできるし、財政的に刺激策は日本よりやる気があればできる。
日本は金融緩和をインフレの中でも継続していた、内需が終わっていたので仕方ないと私は認識しており、この状態で円安が進行して、同時に東証の改革や半導体投資の活況で日本株は大きく上昇してきた。
逆に言えば、最大の為替影響を与えるアメリカは利下げを既に開始しているので円安効果が弱まっている、東証改革に関しては大型株の大部分が既に実施して結果を得ている。半導体はファンダ的に改善するしないの曖昧さが続く中で金融緩和を待っている。
これまでの日本株上昇は
①円安
②東証改革
③世界的ハイテク株上昇
世界というかアメリカ株の最高値更新だけが日本株の上昇要因となるが、中国が刺激策を続けて深センなどのハイテク株が上がるなら日本株をあえて選好する理由は下がる。
中国の製造業が復活から成長へ加速するなら、日本の半導体は大きく恩恵を受ける。
円高による利益減少が逆風ではあるが、中国がどん底の経済状態から持ち直すかが日本株の製造業やハイテク産業を下支えしていくのだろう。
金融緩和や刺激策が最近の株高を演出しているが、マクロ指標を見れば製造業は普通に酷いし、消費も伸びていない。
なので金融緩和サイドが負けた日本株は、米中株と直近のパフォーマンスでは劣後しているように見える。
日本でオッズが有利なのは円高メリットなのに再評価がされていない、かつ東証改革による低PBR改善余地がある例えば製紙セクターとかだろうか?
よく知らないが製紙はだいたい地方だろうw