有利なオッズを考えよう
株式投資は平均的に資金が減っていくオッズ比のギャンブルと異なって、逆の動きが最低のリスクで最高なリターンになるときがある。
現在考えうる全体のポジショントレンドとして、米利下げを前提としてノーランディング予想で8割方がポジションを取っている。
ハードランディングとノーランディングはそれぞれ10%程度で有利なオッズはここだろう。
仮にハードランディング寄りに現状が変わっていくなら、今のメイン筋のポジションは解消されたり、逆回転する可能性があり、米株が下落トレンドになってしまうとすれば、利下げ利上げどうこの金融政策ではなく、ソフトランディングorハードランディングという経済状況が大きな影響を与えることになる。
利下げ回数が予想より減るのはノーランディングだろう、これは嬉しい誤算で金融政策が遅れることで問題になるかもしれない。が、ノーランディングは最近の米経済指標からあり得ないと思える。
利下げ回数が増えるのがハードランディング側で、今月の大幅利下げはハードランディングを前提としたものではない。
年内残り2回の利下げ幅がともに倍以上になるならソフトランディング予想で取られているポジションは不利な状況になるでしょう。
現在のソフトランディング予想で進む場合、まず円安方向は続くでしょう。
その上でリスク資産は買いやすいので米株筆頭に株式やゴールドなどが上がりやすいと予想できます。今年の今までの動きがソフトランディング予想そのものなので株高で日銀政策除けば円安気味な動きは続くでしょう。ドル安円安みたいな円以外も考えられる動きです。
ハードランディング予想なら通貨は安全資産で、ドル高と円高になる可能性がありますが、これからの選挙次第で通貨価値を政策で動かそうとする政治家が増えれば特殊要因で変わってきます。
通貨高になるとは思いますが、その上で資源安や債券高などが考えられるので伝統的な分散投資ならハードランディングでもダメージは少ないと思います。
株の空売り、資源安や通貨高の恩恵を受ける内需株、債券等で利益が出ていく相場ならハードランディング寄りの相場だと思えますが、日本だと円高株を買うみたいな状況でしょう。
今年のような相場が続く場合はソフトランディングに従ったモメンタムな相場で、利益が出ている主力株は基本的に大きく変わらないと思います。
ハードランディングならモメンタムは崩壊するので、致命的な損失が出るのは現在のオッズ比が良くない今年の高リターン銘柄などになってくるでしょう。
ソフトランディングで半導体株は上がっていくはずですが、日本の半導体株は円高で崩れた相場から回復が遅いのでソフトランディング予想が優勢なままでも有利なオッズになっている日本の半導体関連株は複数あるでしょう。
ハードランディングに賭ける人たちは既に債券でポジションを取っているでしょう。
ソフトランディング予想がメインなので債券安は限定的なはずで、有利なオッズだろうとは思います。
割高/割安だけで判断すれば多くの個別株が買えます。
しかし、全体的に株式そのものが上がっていくのか?ではソフトランディングが前提となるので、ソフトランディング予想ならメインの投資先から変える意味が薄く、ハードランディングなら割安だった銘柄はそのまま放置か巻き込まれるので下値が他の銘柄より限定的と言えるくらいでしょう。
ほとんどがソフトランディングを予想する相場で、もっとも避けたいのはソフトランディング予想が減り続ける状況で、ポジション調整は相場を短期的に荒らすので最近の相場の乱高下からポジション調整が一方的になる恐怖は分かると思います。