日銀ショック、そして我々は個別株が乱高下する決算シーズンへ突入していく超高難易度相場
日経平均株価が凄まじいペースで下落していますが、我々が忘れてはいけないのは決算シーズンが本格化するのは週明けという点で、ここから数千社の決算が出てくる。
夏は上方修正の道筋が見える重要なタイミングで、グロース株やコスト増に耐えかねた企業はここで下方修正を出してくる。
コンサバな企業は高い進捗率を出したり、細かく上方修正することで株価の下値を切り上げたり、最近の下落から反転する材料とできる。
ただし、日産自動車のように想定為替レートを引き上げたり、円安効果で上方修正や高い進捗率だった場合、最近の円高方向は利益を飛ばすので過去3ヶ月は良かったが、最近から今後はダメという点で売られるでしょう。
1Q決算が多く出てくるので期待以上でないと買われない、既に決算を出して直後に買われていた銘柄は相場下落で巻き込まれて下落しているので下落傾向が続くなら好決算でも翌日以降は売られる可能性があるので決算を踏みにいく意味が今回は少ない。
だが、決算前に売られている銘柄にビッグサプライズがあれば通常よりリターンが大きくなるのは旨味なので、自分が詳しい精度の高い銘柄で勝負する分には高いリワードが期待できる。
現状の激しい売りは個別株の将来を映すものではなく、円高メリットまで売られているのは景気後退トレード以外では不合理なので、全部売りの中にある上がる理由がある銘柄は勝負するのもいいでしょう。
勝負に勝っても相場下落で巻き込まれるので、もっと現実的に決算発表済みで円高方向がデメリットでない銘柄を拾うのがリスク的にかなり少ないと思うし、決算が良かったと相場が落ち着けば強い買い戻しがあるかもしれない。
例えばパルグループが反落しているが、円高がメリットで最近の円高は味方になるし、直近出てきた好決算なので内需銘柄で3COINSの強い競争力なら大丈夫だろう。
円安メリット銘柄の決算は非常に扱いが難しい、コンサバな想定為替レートでもドル円145円くらいなので、もう一段の円高があれば多くの企業が円高で利益が下方修正前提となる。
自動車、精密機械、半導体、化学など日本を代表する企業のほとんどが円安メリットで円高株安はここのところが大きいだろう。ソフトバンクGなどは海外投資がメインなので円高は為替ヘッジがなければ丸々損失となる。
相場急変によってデリバティブの損失が増えてくる可能性がある、ここも読みづらくする理由で今回の決算シーズンでは大丈夫だろうが、次の決算シーズンへ向けて投資先がどういった形で資産を持っているかも見たほうがいいでしょう。
ドル円の含み益があった企業は急速に減っていることになるので、輸入企業でも円高が短期的に損失に繋がることは全然ある。
全体的に見れば今回の決算シーズンは植田ショックとAIショック的な複数要因で好決算関係なく叩き売られているので決算シーズン終了後に、実は良いという銘柄や、良いのに売られている、ここまで売られる理由はないなどの銘柄を買うのもいいでしょう。
私はその方法の方がリスクが少なくて好きなので、低リスクでいくなら相場の底打ちを待ち、海外勢の買い越しを待ちながら、決算シーズンが終わって企業を再評価して買うのが安全でしょう。
決算シーズン狙いは相場の不安定さもあって、デイトレードなら良いが中長期で踏む必要性を全く感じない。