株価上昇でもPER水準が低い銘柄
株価が上昇トレンドになっていれば下値が切り上がっているので簡単に前の安値まで下がらない。
そんな性質を持った銘柄で、なおかつ業績が絶好調でPER水準が低い銘柄を探してみました。
PER的な上昇余地があり、上昇トレンドが崩れないなら右肩上がりが続きそうで業績が好調を維持するなら確率は上がるはずです。
グンゼ
マネックス証券 |
繊維製品メーカーで株価が右肩上がりでもPERは右肩下がりの業績成長中で、コロナ前と比べても業績が2倍近くまで成長しています。
PBRも0.8倍と未だに1倍割れの状況で割安感が続いています。
利益成長はアパレルの利益率改善や投資利益等々と本業以外もあるため来期は減益なのかな?と思える点がネックですが、利益でさらにブランド力を上げることができれば売上成長よりも利益率改善でまだ伸びる余地は考えられます。
売上比率は8割が日本となっているので円安に弱い中で価格改定等で改善しているので円高局面が強みとなりそうです。
円高で製造業が終わればアパレル以外の部門が苦戦しそうですが、円安でアパレルが苦戦する方が利益には重くのしかかったようなので円高はありかな?と候補銘柄です。
グリムス
電力需要が半導体や工場投資で増える見込みの日本は大手電力株が急騰していますが、ソリューション関連は物色が広がっておらず電力需要が増えるならグリムスの省エネや蓄電などのソリューションも需要が増えるはずで、実際に今期は最高益予想です。
グリムスは事業用太陽電池が主力なので国内で工場が増えると工場の屋根や余った敷地に太陽電池と蓄電を設置して工場が再エネで稼働できるようにサポートしているので時勢的には勢いがありますが太陽電池は定期的にネット上でも炎上するので扱いづらい商材です。
スターティアホールディングス
クラウドサーカスなどの中小向けクラウドソリューションのIT企業配当利回りが4.61%と高配当な銘柄でありますが、それを裏付ける業績成長が続いており株価は段階的な上昇を続けていますがPER的には割高な水準が14倍近辺という割安IT銘柄です。
PERが9倍を割ったら流石に安いという銘柄ですが、配当利回りが高いので下落は限定的で業績連動で下値がしっかり上がっている銘柄です。
中小向けのクラウドツールは需要旺盛で波がある商材ではないので遅れた日本のIT化では安定した業績成長を続けそうです。
太平洋セメント
建築の基礎となるセメントメーカーはPER7.4倍とコロナと石炭価格の変動に翻弄されて業績悪化していた時期と比較すれば急回復しています。
今期も業績は増益の見込みで10倍を超えていたPERが7.4倍に低下しながら株価は上がっています。
PBR1倍割れの0.82倍という低PBR銘柄でもありますが、配当性向が20%未満と配当利回りは低いです。
岩谷産業
水素で勢いのある産業ガス等の岩谷産業は最高益で株価が多少上がっていますが、PERは大幅低下しています。
液化水素のインフラを整えようとしているので脱原発以降では水素は必須のエネルギーとなる可能性があるため注目されており、ヨーロッパでは水素への投資が増えているので国内で目立つ岩谷産業はテーマ化すればまず物色されるでしょう。
業績的に下値が上がっているので、今の株価から大きく下がるにはガス市況の急激な悪化などマクロ要因や水素はまだまだこれからの技術なので業績貢献はこれからという点です。