自分の投資先がどういうタイプが分類しよう
株式投資をする場合、ざっくり分けて割安株と成長株がある。
基本的に割安株は下落余地が小さいとされ、割安性がシンプルなら割安でなくなるまで株価が上昇するのを狙うなど比較的リスクが小さく、割安なら配当利回りも高いので配当を得ているなら全体の損益分岐点は上がっていくことになります。
成長株は成長性こそが株価の担保となっており、基本的に割安と評価できる指標ではない状態の銘柄で、年率で売上や利益が2桁成長するような銘柄を指します。
成長株は成長のために赤字であることも多く、利益よりも売上成長というのが基本方針なので配当などの株主還元は控えめであり株価上昇こそが狙い目となります。
割安か成長かが基本的に二軸となっていますが、割安成長株やディープバリュー株、優良株などの分類もあり、自分が投資しているのがどの分類かは実は分かっていないことが多いでしょう。
今回は割安か成長かだけでなく、株価の動きはどうか?というテーマで考えていきます。
投資先は流動性がある?値動きがあるかで考える
流動性が高い銘柄はかなりのボリュームで売り買いされるので普通の相場では一方的な上昇や下落はしづらい傾向にあり、上がり続けるには相場そのものに資金が入り続ける必要がある大型株などがあります。
流動性が低いのは基本的に中小型株で資金が枯れてくると全体で見れば弱い銘柄が増えてきます。流動性がなくなることで上昇から下落へ向かう銘柄も多く流動性がなくなること自体がリスクな銘柄もあります。流動性が低い銘柄が人気化して高騰すると流動性が増えますが、反転するとS安連発で急落していくので逃げれない人が発生したりします。
例えばトヨタならS安することは基本ないので、上がり続けた後でも売りやすいので流動性があります。
次に値動きがあるか?これも重要です。
遂に発見したディープバリュー株候補が3年間で±15%しか動いていないとしたら、その株が割安株だとしてもそもそも上下の株価が決まっており、これを上か下にブレイクするまで手を出す必要があまりないでしょう。
可能なら1年以内に上下に25%動いている銘柄がいいでしょう。
値動きがない銘柄はそもそも業績に変化がない、配当利回り等の指標的に上下が一定決まっているなどの銘柄の癖があったりします。
下がり続ける銘柄は状況が変われば上がり続ける可能性がありますし、割安株でも日本市場限定で発行された徳政令的なPBR1倍割れ解除政策などの特殊要因で変化していくことがあります。
成長株であれば1ヶ月前から半値ということも珍しくはないので価格の変動はあります。
割安株より保有しづらい理由は上昇が始まったら短期で50%以上の上昇が簡単なのもありますが、逆もしかりで半値くらいなら如何なる成長株でもありえます。
日経平均株価や東証プライム、東証グロースとの相関は?
個別株を買うのであれば特別な動きがあって、相場に勝ちたいと思うのは自然でしょう。
個人的にわざわざ勝ちに行く必要はないと思いますが、相場の動きにどれくらい連動しているかは重要です。
東証グロースに連動しやすい非グロース市場の成長株を持っていれば、必然的にグロース市場に巻き込まれる値動きをしますし、半導体株を保有していれば基本的に日経平均株価と連動しやすい値動きをするでしょう。
ここで重要なのは保有株が相場と違う動きをできるか?という点で、上昇時に上昇幅で相場に負ける、下落時は下落幅が大きいとなれば悲惨でしょう。
仮にグロース市場がこれから大上昇に入ると予想したなら、グロースETFを一部買いながら、同時に相関係数が高い銘柄を入れればグロース市場の上昇以上に上がっていく銘柄でポートフォリオを構築できます。
グロース市場は値動きが荒いので、個別株だと8%上がった次の日は4%下がるみたいな激しいボラティリティを伴うので振り落とされる銘柄を持っていると短期で2桁の含み損はくらいやすいです。
日経平均株価が上がると予想するならソフトバンクGや半導体関連、キーエンス、ファーストリテイリングなどのトップオブトップがいいでしょう。
日経平均株価を牽引できるのは多くの相場で半導体と精密機器、ソフトバンクGの連合軍なので指数が上がるとなるとそれ以上に上がる銘柄もありますが、日経平均株価以上のボラティリティになるリスクもありますが中小型株を触るよりは比較的安全で逃げることも簡単です。
業績に連動しているか?
株価の上昇は通常業績で説明がつきます。
業績が良ければ株主還元できるので株価上昇要因なので、配当性向〇〇%と決まっているなら増益が配当利回り拡大となるので株価はそれに従って動きやすいです。
ただ、業績連動しきれていない銘柄も多く、35%増益!でも株価は15%しか上がっていないこともありますし、
前期に上方修正して、今期も増益で増益基調が続いているけど株価はその半分程度しか上昇していないなどの反映されていないパターンがあります。
過去の業績悪化や、コロナみたいな特殊要因で株価と業績が乖離した企業は埋めるまでに時間がかかったりするので増収増益はまだまだ期待できるのに株価と株価指標の平均が合わない企業はどこかで再評価して株価倍ということも珍しくないです。
この業績連動していない銘柄の罠は成長率の鈍化で、成長株の成長性が鈍化しながらのPER低下であれば期待そのものが落ちているので株価下落や上昇しないことが正当なことになります。
割安成長株とされるような銘柄は、市場平均以下からちょい上くらいのPER等の株価指標で、成長率は15%〜30%みたいな市場平均以上の成長性の銘柄で成長しているのに株価が上がらないという状態は永続しないので成長継続で株価再評価か、成長鈍化で株価低迷のどちらかになるでしょう。
こういった銘柄だと売上成長のために利益成長が減ったり、減益したりというパターンもあるので、利益の刈り取り期なのか、あるいは投資先行フェーズなのかも重要です。
日本株の場合は投資先行で株価が上がり続けることは極稀で、なんであの株反転したんだろう?→利益刈り取りに入ったのか!の方が圧倒的に多く、決算資料で来期から投資の回収みたいなフレーズがあれば大幅増益になることが多いので狙い目です。
投資先行企業は利益率が下がりますし、本当に回収できるのか?いつなのか?という話にもなるので、中期経営計画の前半が投資先行、後半が回収フェーズとなっているなら後半だけ狙って投資するのもいいでしょう。
中期経営計画の最終年から投資すれば基本的には達成のための刈り取りメインで、来期から新中期経営計画で今後の企業成長のための話や、あるいは新たな株主還元の話が出てきたりするので狙い目だったりします。
圧倒的なテーマ性
テーマ株というのはテーマの勢いがあれば、その主力株は短期で大きな上昇をします。
私の場合はAIやデータセンターで短期2倍を複数達成しましたが、このテーマ化はテーマ化初期で入れれば大きいか、あるいはテーマが循環するようなもので間の時期に優良銘柄を拾っておくというのがいいでしょう。
テーマ株は短期的に過熱化するため、本来ありえない割高な水準まで買われたあと、テーマは違うテーマに変わっていき、ありえないほど割安な水準まで売られることがあります。
私がSaaS等のAI株を含めた2021年→2022年のテーマ崩壊後にはAI株はもっとも良い銘柄でもPSRが3倍とかで放置されており、普通ならPSR10倍が基本だよな?と買っていたくらいで、AIバブル後はPSR15倍まで上がった銘柄もあり大きなリターンとなりました。
テーマ株の取引は閑散期を狙う場合
テーマ終了でバリュエーションが大きく低下
→相場が悪化して低下したバリュエーションがさらに低下してバーゲンセール
このテーマ終焉→下落相場の合せ技で買うとテーマ株は極めて安い価格で買えます。
今回は色々と銘柄の分類を書いていきました。
自分の投資先がどういったテーマ性があるかを考えるのは重要で、グロース市場連動的かつ業績連動的ならグロース市場が下がれば大きく下落して、業績が期待以下だと急落する不安定な銘柄を保有することになりますw