実際に資金を入れてから投資対象をリサーチする
現代では発表から株価に反映されるまでに時間が短く、例えば急騰直後に買っても遅くないケースは多い。
上昇トレンドに本格的に入った銘柄なら20%上昇したS高の翌日に買っても1ヶ月後から見返せば割安な水準で買えていたことが往々にしてある。
まず買う、上がるならリサーチしながらもっと買う
上で書いたように上昇する銘柄が割安な期間はほとんどない。
例えば決算後に急騰するなら決算前に買っている以外で極度に割安な領域での買いタイミングはなかったことになるが、決算という不確実性に高い確度で挑むには"リサーチ"がいる。
もし、決算後に急騰した銘柄があれば、まだ割安かを検討してすぐに買うか判断した方がいい。決算で+20%のS高だけどPERはまだまだ前期より低いとすればまだ上がる。
増配などの別材料があればなおさらでDOEなどを導入しての上昇なら債券株のように一定の水準までは勝手にスルスル上がっていく。
業績上昇で上がった銘柄がさらに上方修正すればもっと上がるし、あるいは上方修正した銘柄でも同様でとりあえず買うのは次の決算の確度を上げるためと、マクロ環境がその銘柄へ与える影響も考えるためもある。
上昇トレンドに入った銘柄は相場が下向きになっても簡単に上昇前の水準に戻ることはない、下落相場の上昇の日に大きく反発して何度も下値を切り下げないように耐える。
耐えられなければ移動平均線を割ったところで売ればいいのでリスクは小さい。
上昇が続くなら何度も移動平均線か他のテクニカルかを突破しながら上がり続けるので上がり続ける間は売ることは不要で、リサーチしながら追加して資金の総量を増やして限界をリサーチして見極める。
リサーチすること
上がる可能性がある銘柄を見つけたら、とりあえず小ロットでいいので買ってみる。
その後にどこまで上がるかの根拠をリサーチすればいい、増配した銘柄なら過去の平均利回りを、上方修正した銘柄なら過去の平均PERを、再び成長性が加速した銘柄なら過去の限界のPERやPSR、特別な成長性を感じる平凡な評価の企業があれば、まずPER30倍を前提とした株価の計算を…
数字は根拠になるので売り時を基準にできる、現在が過去の60%くらいのPSRで売上成長が30%あれば来期の成長で再評価されると1年で2倍を超えるリターンになる可能性がある。
平凡な評価(PER10倍〜15倍)の素晴らしい企業がPER20倍〜30倍の評価を受けることは簡単で、グレートな企業の候補を見つけておくのもいい。高い利益率、独占的な事業、あるいは市場シェア拡大の契機など。
相場で特定の業種やテーマ、銘柄の"再評価"が起きるのは実は運要素だらけで、色々と再評価となる方法がある。
①株探などのサイトで取り上げられる
②上場直後で評価がされていなかったが、一定期間経過して実績がついた
③買収
④そのテーマ人気が過熱する
私が2022年にAI株に目をつけたとき、PSRは3倍〜5倍くらいだった、2023年ではPSRが10倍以上になったので売上成長自体も速いのがAI銘柄だが、株価は一気に2倍3倍と上がっていった。
AIというテーマが後から評価されただけで、私が知る限りAIテーマ人気後に日本株で成長性が急上昇したAI株はほぼない。ただ評価だけが上がっただけでした。
これは循環的なテーマには何度もあると思っていて、自動運転、EV、水素、宇宙などのまだまだこれからの分野では×AIでもいいが、とにかくテーマ再過熱はあるだろうと思っている。
最強のテーマには半導体株がある。
半導体株は以下の循環を受けるので乱高下するが、PERは30倍〜50倍でも買われる希少なテーマ
①半導体サイクル
②金利
半導体サイクルについては需要が増えすぎると受注が過剰となり、後から取り消しや控えが発せして1年間の無成長あるいは減収減益があるので急成長の反動が起こりがちな業界。
現代だと暗号資産、EV、自動運転、AIなど半導体需要が増えたので半導体内にテーマが枝分かれしているので、自動車向けは好調でPC向けは不調、データセンター向け絶好調みたいな強さの差が起こりがちでここはリサーチ対象となる。
あるいは半導体はハイテク産業の成長こそが業界の成長なので、金利に強く影響される。
2022年は半導体株が高値から半値というのが珍しくなく、米国ではハイテク株と同様に金利上昇で散々に売られた。
しかし、半導体は金利を上回る成長性があるのも事実なので、NvidiaなどはAIを見つけて早期に復活した。
とにかく投資後に自分の投資先が何によって評価されるかを特定しないといけない、
その特定がないと上下したときの判断ができない、半導体株に投資したなら金利は必ず影響するので金利がどうなるかをある程度考えないといけない。
もし人気テーマに投資するなら、過去に同じことが起きたかチェックして、どこまで上昇した、どれくらい下落したかを知っておいた方がいい。人気テーマ株は降りるタイミングを間違えると致命傷になる可能性がある。
いい感じの銘柄があれば、まず買ってみる。何もなければ売る、損しても売る、上がればリサーチに従って買う
いい感じの銘柄は複数あるので、複数投資することは当然いい。
相当な熱量があれば10銘柄でも20銘柄でもリサーチできるだろう…
しかし、リサーチを進める上で投資先を限定していくべきで、損した銘柄は実は良くなかったと売り、既に利益が乗りリサーチの結果で最良あるいは次点、その次点と利益が既に発生している銘柄へ資金を集中させていく方が最終的にはリターンが増えやすい。
リサーチするなら、どうせ自分の投資先を比較できるのでどこが最良かは判断できるはずで、市場がその通りに投資先を評価していくならあとは売り買いの数も減って、主力株たちが生まれていく。
最良銘柄が自分の思う限界=これ以上の大幅上昇が想定できない域に到達すれば、自分の2番目以降の銘柄でもっとも期待できる銘柄に入れ替えたり、あるいは次の候補株へとりあえず買いを入れるのもいいでしょう。
特定の銘柄に固執しない
とりあえず買って、ダメなら売るというのは適当に見えますが、
上の方法で投資していれば、主力株は含み益がある銘柄だけとなり、損失の出た銘柄は自動的に退出していくのでピックが悲惨でない限りは利益が優位になる。
日本株ならグロース市場を避ければ、よほど悲惨な下落をする銘柄は少ないはずです。
投資をある程度やっていれば、これは買えないという銘柄くらいは分かるようになるので、適当に銘柄をばーっと流し見して、お!この成長性、PER、業種…、買おう!でまず買っていいと思う。最近は手数料無料もあるし、これを下落相場の内に行えればもっとも割安なときに優良株を買えるので、次の本格相場での勝ち組になれるのでテーマを絞りきらず、広く最初は買っていってもいいでしょう。
私は2022年のグロース株崩壊時には、AI株だとAppleやPksha、SaaSからスマレジ、ヤプリなど幅広く買っていって、投資先は多くが2倍に達した。
2023年の10月と11月の下落相場では野村マイクロSの半導体、GMOペイメントのフィンテック、パルグループやM&A総研の成長内需などを買っていった。
下落相場ではその時点で割安だと評価できる良い企業を狙いたい。
2023年5月は本決算のシーズンを終えて評価がある程度固まっての相場下落があったので、多くの銘柄が評価不足になっている。
6月も金利や景気などマクロ面で不安がありますが、企業業績は出揃ったのでマクロは良くなる前提で良い個別企業を買っていけば全部がダメになることはないと思います。
相場が反転したあとの、日経平均株価3万9500円、グロース市場が850円を超えて買い始めても遅い。