日経平均株価のEPS上昇がないなら3万2000円まで調整することは全然ある
去年の4月26日の日経平均株価PERは13.5倍だった。
いまは25日終値で16.44倍だ。
去年よりPERが20%高い状態が現在なわけで、低いときのPERは12倍台まで低下する。
米株が高い内はPER14倍割れまで心配する必要はないですが、EPS成長がないなら今のPERは過去からすると高い水準で日経平均株価全体に高めの期待がかかっている。
例えば米国株ならEPS成長が見込める上に、利下げ予想が後退しているが2024年は利下げ開始にあるはずだ。
日経平均株価は特に半導体株が割高の根源であり、半導体株だけがじわじわ下がって、それ以外のEPSが上昇していくという上がり方に期待したいが、ファーストリテイリングは期待できるが、ソフトバンクGやキーエンス、信越化学工業やダイキンなどは半導体の需要があることで成長するような関連性のある半導体主力株ではない企業が上位にあるので、やはり半導体やAIが相場を盛り上げないと、業績を牽引しないと日経平均株価は上がると思えない。
思い返せば、2021年の高値もソフトバンクGという半導体(アーム)や東京エレクトロンなどの半導体株が大盛りあがりし、いまは沈んでいる大型グロース等が上がっていた。
今はソフトバンクGや半導体株に加えて、大型バリュー株が盛り上がっており、日経平均株価上昇のときに半導体株が大相場になることは間違いない。
最近の日経平均株価は大幅上昇or下落するときは半導体株が狂ったように動いており、半導体が小幅なときは相場も穏やかであり、上昇に乗るには半導体、下落は一緒に日本株という状況は変わらないので半導体以外の乗り遅れは年安、半導体は持ち合いで乱高下。
この相場の転換点は2つあって、半導体株のEPSが2桁上昇続くという最高ストーリーで信越化学工業のEPSマイナスは半導体株ではないが関連としては痛い。
あるいは半導体やAI株のブーム源である米国株の崩壊で、日本株が半導体に左右される以上、NvidiaやTSMC、ASMLなどの超大型半導体の動向の影響を受け続ける。
一番微妙で最大の懸念は、Nvidia等の世界の半導体株はEPS拡大が続いてPERが上がり過ぎない中で株価上昇しているのに日本の半導体株だけEPS成長率が弱いと置いていかれ、日経平均だけが割高で止まってしまうという懸念。
続々と日本企業の本決算が出てきましたが、今のところは激渋という感じでEPS拡大は見込めないし、グロース株のEPSも拡大しない点で買いたいセクターがない???という状態です。
EPS拡大なしで株を買うには増配、自社株買いなど短期要因があるが、
もっと大きいパワーは利下げや金融緩和ですが、利上げを焦った日銀は夏か秋に追加利上げするという利上げサイクルを市場が見始めたようで本当に買われづらくなっている。
米国の利下げが遠のくなら、日本の利上げが近づくのとイコールなので日本の金融緩和状態がなくなるというのは去年までの円安+金融緩和でバフがあった日本株の強みは消え失せた。