地獄のコンサバ予想が連発する
徐々に本決算が出揃ってきまして、内需株だと吉野家やパルグループ、わらべや日洋、MrMaxHDは利益予想は減益か微増益というコンサバな業績予想が多い印象。
半導体のローツェは最高益予想と半導体復活路線を固めてくれており、内需はヤバいけど半導体関連は期待が持てるという結果が出てきています。
半導体銘柄に関しては前年度の予想がコンサバだったので今年度は上がってきた株価に株価指標が応じる形となっており、ローツェは良い業績予想だと思いますが、PER的に割安かと言えばそうではありません。
半導体銘柄は2つの評価方法があって、半導体市況回復前に割安な評価不足の銘柄が回復によって最高益となれば一気に株高となる割安修正の期待ができます。
が、東京エレクトロンやKOKUSAIなど主要銘柄は既に業績回復が織り込まれているので、多くの半導体銘柄は決算直後の反応が良くない状況にあります。
こちらは本決算の強さが前提となっており、半導体市況の回復が見えてきているので増収増益以外あり得ない状態です。
コンサバな決算が連発しそう
パルグループの決算を見ていると国内で成功している事業でも利益成長が止まっています。
パルグループの本決算からの来期弱気予想は内需株全体に影響しそうな内容で、インフレと円安でコスト増は続く見込み、加えて3月の利上げで支払利息が増える懸念(少なくとも新規債務は負担増)、物流コストが2024年問題で増加見込み、人件費上昇。
この中でパルグループ特有なのは人件費くらいだと思いますが、混んでいる3COINSを考えると店内のオペレーションコストを減らすのは限界があるため、物流の問題とインフレと円安は国内で事業を展開する他の企業に必ず影響を与えるのは確実で、好調小売がダメかーという流れは似ている企業の株価にも既に影響が出ています。
内需株を安定して買うには2024年問題はウザすぎるし、インフレは数量減で価格改定も2023年ですら厳しくなってきたのに継続は無理で、これ以上の値上げは疑問で、シュリンクorPBみたいな内容の変化の問題へとシフトしそうです。
半導体は唯一クラスで足元回復の効果が出ているセクターで、データセンターはもう少し後に影響しそうで、回復や増益が近いのを多く、データセンターみたいな少し中期的内容は押し目買いで増やしてみたい。
IT企業はインフレには弱く、例えば既に走っているシステムをクラウドのSaaS化して、少ない人手で改善や追加機能を加えて料金プランを増やしながら値上げできれば利益率がいいでしょうが、開発がメインだと人手不足が響きそうです。
人手不足で賃上げ必須なので人材派遣や育成系は安定成長が難しい環境に見えてきました、既にいる人材を賃上げと価格改定で利益率改善できればいいですが、人材活用や省人化はトレンドを捉えそうです。