メジャーSQが過ぎた!下落への私の戦略
メジャーSQ週に日銀の利上げ可能性急上昇、米国の雇用統計と相場が上がるにはNvidiaのようなビッグビッグ株が必要で日本株にはなかった。相場は引っ張る銘柄不足で円高が重しでした。
マイナス金利解除から利上げを織り込みだした日本株
日本株が上昇しているのは好調なAI技術が世界に広がる中で恩恵を受けている半導体から恩恵を受ける日本の高シェアの半導体銘柄たちです。
それ以外では円安が大企業の利益を押し上げることは1ミリも否定できず、海外子会社からの配当がドル建てなので同額でも円安で増益効果、海外生産がメインとなっても円安で利益は増えるので日本企業は多くが純利益ベースで円安効果が続いている。
私は昨年から日銀が金融正常化あるいは引き締めに動くは春闘以降だろうと書いてきて、それ以前に日銀お漏らしで株価が急落する場面は全部買ってきた。
しかし、3月15日に労使交渉の大部分が終了するため、特に大企業の賃上げ率は判明する、日本人の中小企業労働者は全て捨て置かれるだろうが、大企業は現状だとインフレ率以上の賃上げ見込みで大企業なら10%の賃上げも普通にあるだろう。
この結果次第で日銀はマイナス金利解除から、次は利上げへの議論に移っていくというのが最近出てきた報道で、3月15日でだいたい分かり、19日で日銀が政策会合の結果を出す。
そこで今後の実際の動きが分かってくるため、現在の相場は日銀お漏らしから利上げを織り込み始めている。
この利上げ報道で日経平均株価は明確に高値への回復力を失っており、先物はさらに下に向かいそうです。
この利上げの効果を打ち消す円安方向に進むには、アメリカの景気が予想外に絶好調で今年の利下げは1回かMAX2回!とアメリカの金利がより高い水準で留まるなら結果的に円安は維持される。雇用統計はその点で重要ですが、雇用統計が弱い+労使交渉が想定通りであれば思った以上の短期的変動で円高にいくかもしれない。1円の円高で日本企業の利益は数百億円、全体なら数千億円規模で消えていくので円高が定着した来期の賃金は全く伸びない可能性があるw
本日の日本株は利上げを織り込むように銀行と保険が好調で、自動車関連が円高で減益となっていくので下落した。
利上げで金利が上がれば、無金利のリスクマネーはなくなり、金利以上の生産性や利益が求められ、簡単にお金を借りて資金を動かしていた日本円借りで日本株を買うという外国人投資家のムーブも逆回転するため、外国人投資家が日本株を売れば借り物がなくなり円買いとなる。
もし、今まで外国株に投資してきた人々が外国株を急いで売却して円に戻せば、これも円買いとなる。
今まで行われてきた勝利演出だらけの取引が逆回転すると予想以上のスピードで円高になる可能性があり、円高がトヨタなどの製造業の株価を下げ、株価が下がっても円高で、金利もつくなら外国人投資家からすれば投資妙味も減るので積極的買い手が急に不在となる。
利上げで有望なセクターが銀行と保険?狂っている、これらは社会の成長に合わせて必要とされる資金やリスクヘッジを提供して安定成長しながら日陰にいる存在で、最注目されるような状況はリーマンショック直前よろしく相場が良くない状態でしょう。
円高がリスクな企業とそうでない企業
円高で生活のコストが低減するのは間違いないと思います。ガソリンや食料品、電気代などなど。
しかし、日本の大企業は基本的に海外で稼いでいるので円高で賃上げは続かないと見ていい、日本国内で大企業が成長する余地はほぼない。シェアを取り合えば薄利で、あとは時価総額1兆円レベルが伸びれる大市場は少ない。
円高がリスクな企業とは、例えば海外販売で数量ベース減ったが円安効果で減益幅縮小、円安により最高益など、円安によって減益を回避できたり、あるいは最高益を取れた企業は円高になるとその分は減益要素へと変化する。なので、円高に進むなら海外の好景気が絶対必要。
逆に円安がデメリットになってきた企業は、例えば「円安 減益」で検索して出てくるような企業で、主に内需株がメインとなる。ニトリやワークマン、パルグループなど色々ありますし、鉄道系は円高がメリットになるでしょう。
最近は円安増益だったので、値上げやコストダウンで円安をなんとか躱した企業は円高時に値下げ余地が多く、値下げなしならその分は増益とボーナスタイム。
スーパーや薬局が円高時に競争をする場合、円安でも効率的に経営して他が減益の中で、1%でも増益していた企業に追い風になるでしょう。
円高でも増益できる国策セクターとしては
①2024年問題で物流に効率化となる企業
②2024年問題で建設業に人材紹介する企業
③2024年問題かつ政府のガソリン補助金解消で値上げが可能となった物流企業
建設業への人材、物流で低PER+低PBR、物流DXで割安銘柄などは最近物色しており、QonQで伸びているなら政府の2024年問題浸透でさらに伸びると思っています。
利上げを恐怖するリートたちは?
最後に利上げ思惑で日本資産でもっとも弱い立場にあるJリート
既に5%超えのリートがごろごろあり、株式でいうところのPBR1倍割れだらけになっています。
利上げで借り換えコストの増加、新規ローン金利の増加などがデメリットとなりますが、リートの本質は借りた利回り以上で運用できる大きな物件の取得であり、この優位性はリートか日本の財閥不動産デベくらいしかできない。
金利上昇でデメリットではありますが、米国リートはあれだけの利上げで総崩れしていないし破綻もしていないので、日本のせいぜい限界0.5%までの政策金利ではリートの収益性が悪化する1%までの利上げはないと思います。
米国は今年利下げが織り込まれており、米国金利に引っ張られていた日本金利が米国に逆らって上がりまくることはないでしょうし、それなら何度も書いていますが2023年夏には日本も利上げの判断をしていたはず、かなり慎重に動いていますし、日銀が銀行や関係者にお漏らししまくり相場を慣らしながら何度も利上げ的動きを小刻みに行っているので実際の利上げインパクトは思惑より小さいと想定しています。
なので、リートに関しては日本の政策金利の限界点が分かった段階で魅力的な利回りがこれ以上の下落を肯定できないでしょう。
少なくとも3月19日の確定までは動けないのは間違いないです。
日本株はメジャーSQ後に弱い前提の私の戦略
昨年の9月、12月ともメジャーSQあたりは相場が弱気になっており9月の方は日経平均株価が高値から8%下げる相場の転換点となりました。
メジャーSQが危ないというより、この先物ポジションが一新されるタイミングで相場の方向性が変わってしまうと一方向に流れやすいという性質があり、今回はレンジかな?と期待していましたが、日経平均株価が5%程度下落することを最低限想定したポートフォリオにしています。
日米株とも先導株以外の強気が消え始め、日本は独自要因の利上げで銀行など一部が盛り上がっていますが、銀行株に相場は牽引できないので個別株なら選別した方が無難でしょう。
しばらくは日経平均株価やグロース市場のベータを取りに行くと一瞬で資産を減らすと思っているので、AIや半導体株は主力でしたが利確を少し前から始めていて、1銘柄ずつ下げても多少痛いな程度だけ残しています。
個人的な下落耐性として現金比率の上げも利確で行いつつ、ネットネットや最近流行りの資産より時価総額が低い企業を中心にポートフォリオを構築しており、リートも最近狙っていますが低PBRなので狙いは近い。
短期的な動きはチャンスかなということで西日本鉄道とセガホールディングス、テクノプロ・ホールディングス、ウェルネットを打診買いを狙っています。
ウェルネットはいけると踏んでいるので増やす予定ですが、他は下に抜ければ短期で損切りする予定です。
金利上昇がこれからされて続くかもという恐怖は米国株で2022年に体験しています。
日本株であれほどの下落を再現するとは思えませんが、利上げが実際にされてしまった後に大きく動くのが安全だと思うのであんまり買えるタイミングではない。
いくらお漏らしがあっても利上げは最短で4月だと思う。