今年の相場がもう上がらないと思う理由
今の相場がバブルとは思えないし、かといって暴落するとも思っていません。
位置的に急落に弱いと思いますし、日経平均株価が4万円→3万6000円くらいの調整程度はあると思っています。
問題は4万→4万2000円の上昇がいつ起きるのか?で、今からなら10%は取れるので、そうなれば高ベータ株なら20〜40%くらいはファンダ関係なく上がるでしょう。
利下げ?マイナス金利解除?その先の大統領選
日本のマイナス金利解除は金融正常化という不確実性の一連の動きの中間にある変化だと思われているので、マイナス金利解除が最後の金融引き締めなら相場は反発できます。
この先にYCC、ETFの今後などの正常化なら逆流が起きかねない不確実性があります。
これを相場は相当嫌がっており、マイナス金利解除自体はほぼ織り込んだでしょうから実際にされても相場は動かないと思います。動くなら他の金融正常化のコンボでしょう。
米国の利下げはFOMCの結果で相場が織り込みにいくでしょう、今は不確実性に対するニュートラルな位置へ戻すための調整局面で、米金利上昇はインフレ定着や中立金利を一定織り込むための金利上昇に見え、FOMCが無風なら上昇が続く理由はない。
いずれにせよ、今年のどこかで利下げがされる期待は織り込まれているので争点は利下げの回数。中立金利の議論だと最終の利下げ幅縮小になるでしょうが判断はまだ遠いように見える。
最大の懸念点は大統領選です。
基本的に大統領選前に高値更新を続けていく相場はなく、2015年まで好調だった相場は2016年は2月にショック、高値を超えていったのは大統領選後の12月以降で大統領選前の半年間は上昇が続く理由がない。
今回の場合は利下げ次第でしょうがバイデン大統領が利下げで票獲得を狙う以外で急に利下げ回数が増える場合はリセッションで不確実性が大統領選とリセッションの2つになれば様子見がさらに増えるでしょう。
2020年の大統領選を思い出してほしいですが、大統領選の直前に急な調整をしています。
夏につけた高値から10月末までに6%程度下落しており、どちらが大統領になるのか?バイデン銘柄かトランプ銘柄かで動きがありました。
大統領選後にワクチン成功の報道が出て一気に株価が高値をつけていきました。
過去2回の大統領選前の動きを見てみると2016年は急落で一時的に10%近く下げていますが、高値更新は大統領が決まった後に上昇トレンド。
2020年は回復相場で堅調だった相場が大統領選直前に始めてレベルで調整し高値から6%下落、ワクチン成功もあり大統領選後に上昇トレンド。
特に2020年は大統領選前にS&P500が過去最高値を少し更新してから急落したので、今回の相場に合わせると高値は取っているので現在から10%程度下げても不思議ではないです。
期間で言えば、夏頃までに最高値を更新する可能性はありますが、大統領選が接戦なほど相場は不確実性を嫌って買われない展開となり、何かしらの危機には弱くなるでしょう。
米国株の長期トレンドを見てみると大統領選への1年間程度は相場のスピードが落ちたり、横ばい、あるいはリーマンショックは特例ですが崩壊したりと相場として調整しやすいです。
最高値くらいはいく可能性がありますが、本格的な上昇トレンドは過去から考えると大統領選後と考えた方がいいでしょう。
今回の大統領選に関しても接戦予想があり、一部では既にトランプ優位とも言われているので個人的にどちらを応援することもないですが、結果が見えていないほど不確実性が高いため上げづらいでしょう。
業績面でもNvidiaを除けばEPS急拡大主要銘柄がいないのでPERが既に過大で、今年1年は調整やレンジでも十分割高な相場です。
一番良いのはEPS拡大かつ10%下落で大統領選から上昇トレンドでしょう。
EPS拡大と10%の下落でその後の上昇幅が広がっているので買いやすいです。
結果的に誰かが大統領にはなりますが、それが誰かが問題ではなく、決まっていないことが問題で、相場はそういった不確実性を嫌うため、利下げに関しては良い不確実性で上がりましたが、良い大統領はいないので決まるまで静観するタイミングがありそうで、個別株だとαが大事になりそうです。
Nvidiaが予想外に利益大爆発増益するなら材料はそれだけで十分、予想外に大爆発すればそれはそれで材料十分。米株が高値をつけるなら今年はまだまだNvidia次第。