ショートカバーも相まって日経平均株価が3万4000円を軽く超えていく
以前ブログで日経平均株価が高値を超えていくには、EPS改善かボラティリティの上昇が必要だと分析しました。
本日は日経平均株価が34441円とバブル崩壊後の高値を更新しました。
今週はSQがあるので金曜日に向かっては一方的な方向に動くことは市場で予想されていましたが、今月は上方向へブレイクしたようです。
米国株のボラティリティを表すVIXは12台とゴルディロックス相場も目指せる安定を見せていますが、日本株は16→19まで数日で上昇しており日本株のボラティリティは米国株より高い状態であり、短期的な変動を取りたい人からすれば日本株の方がチャンスがありそうです。
また、昨年の日本株大上昇相場でも同様にボラティリティが16→24付近までボラティリティが上昇しながら高値更新をしており、今回のようにボラティリティが上がる過程での高値更新は昨年と同じ流れです。
同期間で小型株は短期的にしか上昇に追従できていないので、今回の日経平均高値更新相場でも小型株がそこまで上がりきらない可能性があり、短期では追従して上昇、中期での小型株は反落の可能性が昨年や一昨年のトレンドからは警戒でき、グロースに触れるなら大型グロースが指数以上に上がる可能性があるので有力だと思っていて、ブログで取り上げたエムスリーは日経平均株価以上に本日は上昇したので半導体以外の大型グロースも投資対象としてようやく見れるかもしれません。
ショートカバーでの上昇は続くのか考える
昨年の日本株上昇は5月からであり、日本を代表する主要企業の本決算後の動きでEPS改善のあった後や、コンサバ決算からもっとEPSが上方修正されるという期待の中で上がっていました。
今回の場合は3月期本決算まで時間があるのでEPS拡大はまだという中での上昇なので、重要なのは米金利の動向と日銀や震災や弱い経済指標から利上げできないと見越したインフレがしばらく続く中での金融緩和が円安とともに残ることで株価を上げる期待と新NISAなどの売る必要のない状況が続いているのでバイ・アンド・ホールドをする人が多数の中という印象です。
他方、ショートカバーと書いたように、アクティブな投資をする人はボラティリティの高さを期待して平均よりは高すぎる日経平均株価をショートして儲けようと思う人々が個人や機関の双方に相当数いると思います。
そういった売りにレバレッジを賭ける投資家がいると、買い戻し=ショートカバーで高値になるほど買い戻す人々を生み出すので高値を超えたときに「なんでこんなに上がるんだろう?」の一定程度はショートカバーが機能していると思われます。
日本株のボラティリティが上がる中で指数が大幅高で高値更新していくときは、昨年と同様ならショートカバーがかなり入っていると思われるので降伏が遅れるとスルスル上がっていく要因となりそうです。
ボラティリティの特徴として、上昇で上がる今回のケースと下落で上がる2023年の9月末から10月のパターンがあるのでボラティリティが上がる過程は上がるならまだ上がる、下がるならまだ下がるというリスク回避かチャンス獲得にも使えるので〇〇ショックがない限りは22程度で止まり、いって24くらいと考えておけばボラ上昇→下落時の相場の反転やレンジ入り、新しい相場への突入を考える助けになります。
少なくとも本日の上昇はショートカバーと分かりやすい形で
日経平均株価が2%高
プライム市場指数が1.3%高
スタンダード市場指数が0.27%高
グロース市場指数が0.12%高
となっており、昨年上昇した割高な対象へのショートが溜まっていたところを買い戻しが起きたんだろうなと想像しやすい感じで、買いも基本的に大型株に向かうので割高かつ大型ほど上昇した感じです。
今週末でSQを抜けるので来週から新しい展開になると考えると、この上昇は続かないと見るのが基本的な考え方で、もし日経平均株価や大型株が反落に動くのなら、追従の弱い中小型株はチャンスもなく下がっていくと考えると持ち株はヤバそうかなwと恐怖です。
しばらくは相場自体の変動よりも、ボラティリティの変化を見た方がいいのかなと思います。
ボラティリティが上がるなら、現在のトレンドからすると高値更新の可能性が高いでしょう。
ボラティリティが下がる=株安でもなく、下がった場合は次にボラが上がるのが相場の下落か?上昇か?を考える必要もあるので、現在のトレンドが続くのかをボラから把握しようかなと思います。
本日の大上昇に興奮して大量にポートフォリオを拡大するのは避けたい。
大型株が上がったから中小型株が追随すると勝手に期待して買うのも避けたい。