年末だし現在の相場を振り返っておこう
年末はいわゆる年末ラリー高で上昇して世界株は上昇したままで終わった。
今年の相場は利上げを恐れる相場という下げ時期と、利上げ終了と来年の利下げを織り込む上昇時期が右往左往していた相場と言っていいでしょう。そこにAIなどの新技術が相場の押し上げ要因として作用していた。
今年の年末の終わり方だと来年はFRBが6回以上の利下げをすると織り込んでいる。
つまり、来年はインフレが終了し、適切に利下げができると回数もFRBの当初の想定より多いというのが相場の上昇要因で株価や為替は先に織り込んでしまっている。
逆に利下げ回数が少なく、2024年の3月までに1回目の時期が完全に確定しないと6回の利下げは下期に集中することになるだろう。
現在の相場時期としては利上げが終わっただけで、歴史的な証明としては利上げ終了後には失業率上昇と軽度重度のリセッションに陥るのが恒例です。
現在の相場は利上げが終わった段階に過ぎないが、来年は利下げがいっぱいある!ソフトランディングで景気は強いままだ!と相場のみんなが思っている。
つまり、思ったよりリセッション的だと利下げ回数は増えるかもしれないが、金融緩和と言えるほどのQTからQEへの再転換、金利が2%を下回るなどがない限りはPER的な評価で株価上昇には限界感がある。大規模金融緩和があるからPERを無視した株高を実現でき、2020年から2021年のコロナでパニックだった株価が戻る過程ではPERがかなり上振れることができた。
このときの株高はPERが戻るまで、2024年まで金融緩和を続けるなどのFRBが相場を支え、世界の中銀は財政政策とともに金融政策をフルスロットルにすることに合意した。
そのことからすると、個人的に米国景気が悪化トレンドになる前に予防的利下げをしてほしいが、利下げを開始すると相場は永遠に2%近傍まで利下げすること勝手に自動的に楽観的に織り込んでしまうので、利下げタイミングを明確にできていない、明確ではないが利下げ回数を楽観的に織り込んでいる今の相場は悲観的情報に弱いのかなと思えていて、来年は米国の選挙がありますし、上半期は利下げ期を探る疑心暗鬼あるいは過度な楽観で相場が動くかなと思っていて、下半期は選挙結果が出るまでの様子見で9月からは停滞するのかなと思っています。
どっちの政党が勝つかは知りませんが、どちらが勝っても正常化する金融緩和方向の中で、いつもどおりに2025年から勝利政党が大規模財政出動や景気刺激をするだろうから来年以降のリセッション懸念は個人的にそこまで重視していないです。
来年も重要になるのはAIブームの継続だと思っていて、AIブームがあるから半導体需要がかなり盛り上がっており、自動車は今年の盛況の反動や少し弱っている経済状況で販売が十分に行き渡った感があり、サイクル的にはスマホやPCのほうが売れるのかな?と思っています。
少なくともAIブームが続くなら、スマホでもPCでも自動車でもAIが搭載されていくので、何かしら新しいサービス×AIと発展していくと思うのでAIブームが続いて、超巨大テックが勝利を続けて相場を牽引するのだろうと思っているので、SP500よりはSP12くらいに米国株は一部の銘柄に寄っておいた方が楽だろうと思います。
逆にAIブームが終わって、重要が終わってしまうと半導体でリードしていたNvidiaが下がってしまうので半導体全体に影響が起きるとSOXや日本株は苦しいと思いますし、AIの代わりに半導体需要を牽引する存在もそこまでないでしょう。
年のリターンは年初の数字から年末までにどれくらい上昇したか?で決まるので来年は年初からのリターンは悪いと想定しています。
今年の日経平均株価の年初は26000円台というコロナ期間中でも下回る期間の方が少ない低い値だったので高かったですが、コロナ高値の30000円とか、平均に近い28000円くらいなら年間リターンは弱かった。
あるいは今年強かったナスダック100も去年の大幅利上げで株価が下落から停滞していたので、年初は11000というコロナ後期間で最低水準で迎えていたので年間リターンが強かった。
という今年強かった日経平均株価とナスダック100は単純に激弱のままで2023年を迎えていたからリターンが大きく見えるだけで、コロナ後のほぼ最高値圏で2024年を迎える両指数は上値を少しなら狙えると思いますが、今年のような上昇相場は期待しづらいです。
違う指数を見て高値から遠いところに期待して、相場のリスク性向が上がっていると仮定すれば、日本ならグロース市場、米国ならラッセル2000などの中小型株は高値がだいぶ遠いので上昇相場になっても簡単に高値を抜けない点で上値追いしやすいかなと感じます。
あるいは既に高値をブレイクしているNYダウや最高値圏のS&P500は新高値からの新しい上昇相場というのに乗っかることもできるでしょう。
高値までの差に期待して、もっとも遠い中小型株が他の指数に近づいて埋めるのに期待するか、新高値で新しい相場を構築しだしたNYダウなどの大型株に期待するか。
来年はこの指数選択も楽しめると思います!
大型株か中小型株か?バリュー株かグロース株か?
大型株ならNYダウ、大型グロース株ならナスダック100、中小型株ならラッセル2000
日本なら大型株がTOPIX、大型グロース株が日経平均株価、中小型株がグロース市場指数
個別株だとしても、日本で大型グロース株上昇に乗るなら大型半導体株、中小型株の上昇に乗るならAI株やSaaS株などトップライン先行型の企業など。
ピックの幅が来年は広そうなので今から選択が楽しめそうです。