高金利でバリュー株が買われない米国株、低金利でバリュー株が買われる日本株w
日本のグロース株には年安付近や下落チャート途上の銘柄が多い、しかし米国株では高値からは低いものの下値から半値戻しや8割まで戻しているグロース株が多い。
日本でバリュー株が強い理由に高金利で〜とあるが、金利を上げ続けた米国株でナスダック優位が続いてる状況でそれは説明として現実に合っていない。
2023年のパフォーマンスに直結する年初来からのリターンでは、
ナスダックが+27%に対して、NYダウは+1.7%程度で地獄のような差がある。
高金利が続いた2023年は利上げ期待も後半は盛り上がっているが、前半から上昇基調が始まっており、NYダウは一切トレンドに乗っていない。
ダウは2022年に相対的に耐えてパフォーマンスが良かったので逆に今年は弱い感があるが高値は抜けていない。
日本株と異なり米国の銀行株はコロナ前より低いものがほとんどで、バンク・オブ・アメリカなど有名な大手銀行株でさえ高値から半値に近い。
鉄鋼や海運株は米国では存在感が皆無で、原油が光るバリュー株だろう。
TOPIXのグロースとバリューの年初来の場合では、
バリューが+31%
グロースが+17%と倍近い差が開いている。
TOPIXバリューはどの期間よりも高い状態で、ダウと異なり年初来高値どころではなく今がまさにコロナ後の高値を更新し続けている。
今年はインド株よりも日本のバリュー株だったのだw
バリューVSグロースでは長期にするほどグロースが勝っていたのですが、5年間のリターンでグロースをバリューが上回ってしまっており、バリュー株はPBR1倍に達したり、0.9倍まできた大型株がほとんどでバリュー株にバリューの限界、加熱感が出てしまっている。
もし世界が利下げしたら、バリューにある成長にコミットしていない資金はグロース株に流れるかは疑問だが、グロースは高値より低いので今後の上昇はグロースの方が圧倒的に期待できる。
TOPIXバリューは2018年の高値をコロナ後に抜けるまでにかなりの時間がかかっており、2018年の水準を超えたのが2022年後半で皆さんご存知の通り、商社株や海運株の強さに、2022年は銀行株も上昇していたのでようやく2018年を超える水準に達した。
逆にいえば、上の3つがPBR1倍や割安感がなくなってしまうとバリュー株の成長ドライバーがなくなる、海運株はかなり長期のスーパーサイクルで上がるセクターだが業績的にピークが過ぎた、商社株は円安と資源高が利益源だったが利益の伸びは限界、銀行株は業績の伸びが唯一期待できるセクターで金融正常化の一本足打法で伸びれる。
ダウが限界感から上がらなくなったように、日本のバリュー株は成長性がさらに乏しいので成長ドライバの限界に達した感がある。
先日公表された東京CPIは引き続き下がっており、値上げやシクリカル的なバリュー株上昇も限界感がある。
グロース株はデフレの方が強いのは歴史が証明しているので、インフレの低下がグロース有利に働く可能性がある。
通常、バリュー株に多い景気循環や景気敏感株は赤字になったり、業績悪化時に投資をしておいて、国の政策により景気が回復して大幅増益や業績回復で儲ける方法があったが、現在の高値の水準では赤字や減益になっても過去から見れば割高なので機能するか疑問で業績悪化時にバリュー株へ逆張りしていた投資家がどう動くのかが気になる。
ROE改善でバリュー株の下値が大きく上がっていることに期待するなら、バリュー株の下落は押し目買いのチャンス。