超純水製造装置専業メーカーの野村マイクロ・サイエンスは時価総額が600億円しかない不思議
日本国内にTSMCの工場が2箇所、ラピダスなど国内だけでも半導体製造の大きな投資があり、野村マイクロ・サイエンスは長期的に受注増に期待できます。
多くの半導体関連銘柄が今期は減益予想の中で営業増益の当期利益が微減という相対的に強さを発揮している企業で、受注量は反動減していますが高水準の受注残を消化しながら半導体投資が再び増えるのを待てるのでリスクが小さい。
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業績推移は今期も大きく上昇しているが、上に書いたように当期利益のみが弱い状態。
2桁増収の1桁後半の営業増益は底堅さがあり、1Qの進捗率は売上利益ともにコンセンサス以上で堅調さを示しています。
PERは3年間では最低水準にあり、23年5月のところは決算による業績変動に伴うPERの動きで、それから現在の水準のPERになった状態なので当期利益の増益がきたら株価は再び上に伸びる。下落余地は小さいPER10.8倍の状況なので半導体市況がさらに悪化しない限りは、メンテ需要で安定収益のある野村マイクロは業績大幅悪化は考えづらい。
野村マイクロが当期利益を減益したのは2015年3月期以来で、業績修正の過去を見ると下方修正は基本的になく、本決算時の少しの下振れ程度で業績予想はコンサバで、他の半導体関連と異なり減益が少ないのは魅力です。
半導体関連でPSRがほぼ1倍の企業は珍しく、売上の2桁増が多い野村マイクロが売上の580億円に対して610億円の時価総額しかないのは安過ぎると思います。
PER推移から見るに現在の株価は上方修正の期待は入っていないと思うので、業績に動きがなければ決算で大きく動くとは思えないし、コンセンサス以上の進捗率なのでもしも上方修正が小幅でもあれば株価も微増する可能性があるので半導体市況の回復を待ち、増加する半導体工場の需要も考えれば業績の下押し圧力はそうないだろうと思っています。