年初来安値更新のカオナビは底値当てが難しいが、本質的には割安成長株
中小企業は人が集まらないので設備投資、大企業は待遇を引き上げて獲得競争し、定着のためにエンゲージメントを意識しています。
カオナビは人材のマネジメントに役立つツールを提供するSaaS企業で、決算資料を見る限りは導入社が少ないのに売上規模が大きいため、サイボウズまではいかなくとも売上は3桁億円でもまだまだ伸びれる企業だろうと思っています。
カオナビは業績開示が特殊なのでPERが表示されないため、銘柄スカウターではPER推移が使えません。
バフェットコードさんはコンセンサスですが出ているので見てみましょう。
バフェットコード |
コンセンサスPERでは過去は100倍以上で推移、直近は50倍台に低下する事態となっており、グロースの株価急落があった2022年でもPER100倍超えだったので、PERはあまり役に立たないのだろうと思えます。
現在の時価総額が261億円で売上予想が74億円なのでPSRは4倍割れという評価で、SaaS系でPSR5倍以下は何かしらの問題があるか、シンプルに市場が評価できていない可能性があります。
解像度の高い中期経営計画が出ていますが、基本的には売上の安定成長と営業利益率の改善等が主題であり、これはシェアNo1のサービスと開拓余地の大きさを加味すれば達成可能だろうと思える。
カオナビの株価評価を難しくしているのは業績予想に幅があるためで、コンセンサス予想はこういった数字をイジって確定した数字を導いているものなので重要です。
ただ、増収増益予想であることは変わらず、利益率は改善を目標としています。
現在のカオナビは利益率の改善を主題としているのだろうと思います。
現在の業績推移や足元のサービス需要を見る限りは売上100億円か営業利益率30%の片方くらいは達成できそうですが、普通に両方は無理と考えるのが自然で、、両方は立たないが1年待てば普通に良い数字は出せると思える。
十分に打ち立てた目標を達成してくるならば現在の株価は割安の一択であり、少なくともPSR5倍は欲しいところです。
SaaS系でいえば、ヤプリやグッドパッチなど取り上げてから我慢して投資した銘柄は相場の底で買うことでしっかりと利益が取れたので、カオナビは既に利益成長が伸び始めている点から、他のSaaSよりは評価が容易だろうと思えるので、次の悲観で買いという戦略で考えたい。
ただ、少しだけなら打診買いを十分にしたい水準。