どうするサーバーワークス
私が保有するテラスカイとほぼ同業と言えるサーバーワークスは金曜日に決算発表しました。
テラスカイは本日はS高で、PTSでさらに10%近く上昇しています。
一方でサーバーワークスは15%下落しており、両者の評価が分かれていますが、サーバーワークスの方も個人的には好感触なのでIR資料から見ていきましょう。
テラスカイはSalesforceがメインですが、サーバーワークスはAWSやGoogle Cloudがメインとなっており協力関係に近く、現在はともにブルーオーシャンを埋めている状態です。
サーバーワークスの2024年2月期の業績予想
売上が31%増収で、純利益は40%減益となる予想
これがテラスカイと対照的な点で、増益のテラスカイがS高で、減益のサーバーワークスが15%安なので、市場が利益を求めているのは間違いないです。
が、まだまだブルーオーシャンなクラウドインテグレーターでトップを走る企業が、PSR1倍割れの評価をされるのは異常事態であり、利益優先ならクラウドインテグレーターは利益を取れるのは既に告知されていますが、投資家は我慢できないようです。
売上は2016年から23年で10倍以上になっており、国内のDXの遅れによって市場拡大はまだまだ時間がかかりそうなため、大手のシステムインテグレーターがいますが、AWSとの関係性はサーバーワークスが国内随一。
AWSがサーバーワークスと戦略的協業契約を交わしており、サーバーワークスはAWSと言えばで国内随一の存在であることを深めています。
協業で今後4年間で290億円程度の新規ビジネス創出を目指しており、この関係性は強いです。
また、AWSはAIの開発でMicrosoftのOpenAIに遅れを取っていますが、AWSにもAIが搭載されるのは当然で、AI人材の数だけならGAFAMでAmazonがトップなため、シェアトップのAWSがAzureと競争する中でサーバーワークスは進化するAWSの恩恵に預かれるでしょう。
サーバーワークスが下がっている理由
上に書いたように利益が減っている点で、国内投資家は判断ができていないでしょう。
また、プライム市場からスタンダード市場に変更したのも嫌気されるでしょうが、時価総額が200億円にも満たない企業がどちらにいようが市場から流入する資金は変わらないでしょう。
また、テラスカイと比較すると中期経営計画がないのでテラスカイの24年→25年で利益増大見込みに対し、サーバーワークスは今期は利益減で来期が分からないというのも明暗を分けている点だと思います。
以上の理由から短期的にサーバーワークスを評価するのは難しいですが、明らかに売上成長をメインとした戦略を採っている企業が決算で売られるのは投資家の理解不足が主因だろうと思います。
株価急落したサーバーワークスはPSRが0.7倍程度になっているため、AWSとの関係性を考えると国内のDX需要を無視した評価だろうと思えます。
もしもPERに寄せにいくのであれば、決算発表で68倍になったPERが50倍を割れるような状況がきたら大きなチャンスだろうと思います。