短期的な株価の急落があってもおかしくない理由
投資家はVIXの急低下もあって、相場に楽観的なムードです。
米国株は金融セクターの決算も順調に経過したことでSP500のEPSは思ったよりも下がらない可能性が高い。
しかし、投資家が見るべき指標としてVIXと同様に重要なSKEW指数が過去1年でかなり高い位置に上がっています。
このSKEW指数はVIXの逆のようなもので、株価が下がるほど低い位置にいやすく、上昇するということは=将来下がると思う投資家が多いという状態です。
この指数が上がるのはオプション市場の動きによってで、S&P500へのコールに対するプットの強さによって上昇します。
これもVIXと同じで一定のレンジで動く指標ですが、ブラックスワンやテールリスクなど突発的な出来事への備えそのものであり、3月の銀行破綻のときに急上昇していることが上の画像から分かると思います。
3月のSKEW指数急上昇はブラックスワンへの備えで、下落理由はクレディ・スイスなどの破綻劇が終了したことでSKEW指数が低下し、それによって株式等リスクオンが継続した形です。
一つ気になるのは、再びSKEW指数が急上昇している点で、まだ上がるのであれば市場の一部の人々は何かに備えているということになります。
基本的にSKEW指数が上がってから相場が短期的なピークになり、通常は1週間以内に下落が始まることが多いです。
3月のようなイベントが先にあったパターンを除けば、株式市場が加熱していると見られると上昇するため、昨年で言えば8月と12月は相場が下落を始める前にSKEW指数が先にピークをつけたため、最近の平均に近づいたり、急上昇する場合は危険です。
私はVIX低下は良いことだと思っていますが、SKEW指数が不自然なので決算を抜けれた銘柄や長期銘柄以外は一時的に減らそうと思っています。
ポジション構築は時間がかかりますが、4月末からの決算シーズンに向けては守備モードでSKEW指数の動向を見ておきます。