どうするインソース
私が保有したグロース株がことごとく人員不足や中途採用難で業績を下方修正しています。
今年の新卒者の就職率も高く、国内に企業を成長させる人的リソースが枯渇している感があります。
私は基本的に全体的な人材系企業には投資しませんが、人材系やHR系は新卒が増え、新卒は離職率が高いことを考えると中途採用やクラウドHR系など人材流動化を見据えた投資をしていこうと思います。
そこで社会人向け教育サービス大手のインソースを注目しています。
教育サービス会社。社会人(民間・公的セクター)を主要顧客に階層別・スキル別研修、社会人向け教育サービス、コンサルティング、ITサービスによるDX推進・eラーニング研修サービスを提供。講師派遣型研修(オーダーメイド、対面型&オンライン型)、公開講座(オープンセミナー型)、ITサービス(人事業務・研修運営システム、eラーニング学習管理システム、HRテックサービス)のセグメント。北海道から九州まで全国に拠点(銘柄スカウター)
インソースは研修事業をメインとしており、国内で人的リソースが圧倒的に足りていない現在は需要が強く維持されるはずです。
IT系とか業種を絞らずとも広く足りていないため、中堅・大企業全体を顧客とできるインソースはユーデミーのベネッセより強いかなと思っています。
現在は2023年9月期の1Qの決算発表を終えており、GW後に2Qの発表があります。
1Qの結果はコンセンサス通りで進捗率は例年並みと安定感があります。
23年9月期は17%増収の10%増益予想であり、この数字に対する不安はないです。
業績推移
銘柄スカウター |
業績は順調に成長しており、特に人材不足が出始めた21年9月期から伸びが加速しています。
国内の人材に関しては少子化と相まって不足していくため、大企業であれば従業員一人あたりのコストは増えていくでしょう。
近年は従業員の不正が増えているので、インソースなど研修企業の需要は高まっており、さらに社会人の再教育需要もあり業績は強く推移するでしょう。
インソースはユーデミー×ベネッセと異なり、コンテンツ製作を内製化し、講師を企業に合わせて派遣するため対面型がしやすくなった環境がやりやすく、比率では金融や流通、不動産など利用が少ない領域への拡大ができます。
また、オンラインによる配信講座もあるため、社会人の塾と言えるラインナップが揃っています。
コロナ以降、IT、DX、クラウド、AIと波のように求められる人材像が変化しており、インソースはそこに合わせようと対応しています。
ビジネス向けのAI化はDXの領域であり、DX教育を強化中のインソースは中期経営計画通りの成長ができそうです。
インソースの市場シェアはまだまだ小さく、人材教育とHR事業など合わせて成長していけば高い利益率で株価が上がると期待できます。
株価指標
ROICが37%と極めて高く、売上成長とミックスしてPERを求めればPER 50倍は余裕
自己資本比率70%、PBR19倍のPER44倍で割高と思う人もいるでしょう。
過去5年のPER推移では
平均:65倍
最小:33倍
となっており、過去2年の平均PERが54倍なので上のROICと売上成長でこの辺りが塩梅かなというPER50倍近辺を動いています。
売買タイミング
過去5年のPERから売買タイミングを考えると
株価下落で40倍を下回れば買い
株価上昇でPER60倍に接近すれば売り
これが適切なリスク管理だろうと思います。
業績は堅調に推移しているため、株価の安値自体は切り上がっており、株価は上昇からのレンジに見えますが、業績による底値上昇があるため、現在の44倍のPERはビッグチャンスではないけど、十分に割安圏といえる状態です。