石炭価格下落と値上げで業績回復が見込める王子製紙、日本製紙、大王製紙は買い
鉄鋼業は鉄スクラップ価格に下落と値上げの同時進行によって2023年年初から日本株の主役となっています。
日本製紙、15%再値上げへ 石炭高と円安での記事では石炭高によって値上げを進めた記事があり、以下となっています。
日本製紙は9日、印刷用紙と情報用紙の出荷価格を15%以上引き上げると発表した。8月1日から適用する。いずれも1月に同じ15%以上値上げしたばかりだが、ボイラーの燃料である石炭の価格急騰と足元の円安に伴うコスト上昇分を転嫁する。
日本製紙は値上げをしましたが23年2月の決算発表で業績の下方修正をしています。
ですが、石炭価格が下落すると業績下方修正したばかりですが株価が900円台から1100円に向かっています。
日本が主に使うオーストラリア産は2月下旬に1トン200ドルを下回り、ウクライナ侵攻前の水準に戻った。
石炭価格は急速に下落しており、ウクライナ進行前の水準に戻っており、紙パルプ業界は値上げを継続しているため、値上げ後にコスト低下の恩恵がある可能性があります。
最大手の王子製紙は日本製紙や大王製紙とは異なり優れた経営で黒字確保しており、進捗率は低いものの下方修正をして、PER8倍となっています。
PBRは
・大王製紙 0.7倍
・日本製紙 0.3倍
・王子製紙 0.6倍
PERは王子製紙のみ
東証は割安株の是正を目標としており、製紙業界の大手3社は全てPBR1倍以下と水準以下です。
王子製は22%増収で他が10%以下の増収と黒字を確保するための値上げ力で差がついており、これを考えると値上げが不要になる可能性も考えると赤字→高いPERの黒字より、王子製紙の低いPER→もっと低いPERへの期待ができ、3社であれば競争力や経営力が優れていた王子HDに石炭価格低下と値上げのダブル恩恵がくると思っています。
また、王子HDのみが黒字で通期決算を超えると考えると、PBR改善の株主還元を行えるのは王子HDのみであり、次の決算発表までの値動きに期待ができます。
石炭は欧州の天然ガス需要の代替とされましたが、天然ガスの価格が下落し続けたため、日本のガス会社が爆発的な利益を出していますが、同様なことが製紙業界でも起きるのは自然です。
鉄鋼業は景気が比較的高くないと駄目でしょうが、製紙業は需要が生活に近いため、価格転嫁が後れた感がありますが、景気後退にも強いためどこかで大手がブレイクする業界であるのは間違いないと思います。
上のことを考えると日本株で割安かつ出遅れで業績期待が考えられるのは製紙業と自動車部品だろうと思っています。