【2023年2月の相場雑感】バリューもグロースもテーマ株が主導する
上がらないバリュー株も上がるグロース株もある状態ですが、現在の日本株は地銀や鉄鋼など激安株とされていた銘柄が上昇を主導しています。
昨年も防衛などのバリュー株がテーマ株化しており、バリュー株の中でテーマ株ローテーションがされています。
だからと言って、建設株は選別が進み、自動車関連も同様で、製紙系は大手が駄目で、不動産は苦戦、化学系は弱いといった感じです。
半導体関連に化学系がありますが、業績の割にPBRもPERも安いという銘柄は今でも全然あります。
今年バリュー株が上がる要因としては東証がPBR1倍割れの企業に改善要求をする点で経過措置が3年ほどしかないため、企業は株主還元など流通時価総額を増やしながらバリューから平均よりは少し低いよね!くらいの銘柄になる必要があります。
グロース株は成長懸念と景気懸念から全体としては苦戦しています。
日銀の方針が変わる可能性もあるため、国内投資が抑制的になることでグロース株の成長そのものが停滞気味で、業績予想で売上成長失速かつ赤字を掘るという企業がグロース株に続出しています。
ただし、グロース株の中には私も最大保有していたAI株というテーマ株が出ており、これが鉄鋼とAIのダブル上昇相場を今年の最初に演じていました。
AIに関してはMicrosoftが優位そうだぞというスタートを切っているので、Microsoft製品サポートに強みのある企業でグロースのところがいいかなと思っています。
金融系は株価が上がっていますが、勘定系システムの刷新やクラウド化が進むため、クラウド系のシステムインテグレーターはMicrosoftがAzureにChatGPTを企業でも安心して使えるようにする仕組みを構築しているので二重の意味で利点があるように思います。
その点でいうと、国内ではAWSが依然として強いですが、AWSとAzureに強い企業を両方買っておいて、AIというテーマから再びクラウドに戻ってくるのを捉えるのも私が狙う投資スタンスとして考えています。
グロースに含むか難しいですが、インバウンド系はITやクラウドが全体として成長失速した今では良いテーマだと思います。
EVや半導体は今年は停滞する見込みなので、EVは売るために利益率を下げる、半導体は自動車向け以外は苦しいなど、種まき的な投資が必要になりそうですが、わざわざリスクを負うほどのテーマではないと思います。
全体として見ればバリュー株を拾うのが正しいと思います。
ただ、株主還元が強化されて、なおかつ利益率が改善するバリュー株が良いので、既に仕込まれているところは多いでしょう。
となると、価格改定が進んでいる利益改善が見込めるバリュー株が低リスクで良いかなと思いますね。