こっそり良決算を出してきたFinatextホールディングス
金融システム開発会社のFinatextホールディングスはクラウドを活かした基幹システム開発を得意としており、大手ベンダーが入り込むづらいポジションで存在感を発揮しているIT企業です。
私はFinatextホールディングスに投資していまして、というのもナウキャストというオルタナティブデータのサービスを傘下に持っており、好きなサービスがあったら投資しるという理由で保有してます。
さくっとリザルト
23年3月期決算の2Qが本日発表されまして
前年同期:売上 8億円 営利 -4億円
今年 :売上 15億円 営利 -3億円
赤字ですが増収増益です。
売上は進捗率が前年同期33%から41%と大きく上回っており、下方修正のリスクは利益面くらいでしょうか?
決算説明資料 |
ハイライトではストック収益の伸び、上に上げたようにデータサービスが好調で+37%とこちらも良い伸び。
売上はストック系事業の伸びが見てとれますが、営業利益面が書かれていないので赤字縮小となった要因を決算説明資料から探しました。
損益額は売上高上昇に伴い縮小とあるので、SaaS型ビジネスであるような顧客が増えると黒字化するというタイプと認識していいのかな?と思いました。
費用は広告費が減少していますが、通信費が円安で上昇しているようでクラウド費用だと思われます、業務委託費が87%増加しており案件への人手不足感がありますね。
証券インフラプラットフォームや保険インフラプラットフォームなどを展開しており、着実に顧客が増えているようです。
保険インフラは三菱UFJや三井海上、東京海上日動など大手が利用しています。
日本の金融機関はIT投資が慢性的に米国系より少ないので、ノウハウ不足もありFinatextの金融インフラプラットフォーム事業はカスタムもできるためコスト管理もオンプレよりも容易で利用が伸びると思います。
個人的にはフィンテックソリューション分野の伸びがうん?と思いますが、楽天証券、野村、KDDIで実績があるのでストック収益が増える中でもう少し注力してもいいのでは?と思いつつ、今はインフラ事業への集中はマストだろうと思います。
三菱UFJが金融の統合基盤システムを構築した際にFinatextは実績があるので、今後もフローで収益になるでしょうし、IT化を急ぐ地銀を取り込めれば顧客が一気に増えそうですが、顧客が少ないけど高単価のビジネスを選択しているのでビジネスの堀は極めて高いのがFinatextホールディングスですね。
Finatextホールディングスは金融クラウドインフラのイノベーターで、利用しない金融機関は自社開発かもっと値段が嵩むベンダーかという選択肢で凄い位置にいる中小型株。