データ活用コンサルティングの古豪 ブレインパッド!
どうもフルツチです。
最近のブログテーマとして、データ分岐やAI関連企業の分析を推進中でして、本日は国内でいち早くデータの持つ意味に注目して事業拡大したブレインパッドを取り上げます。
パーパスマニアとしてブレインパッドの企業理念をまず確認します!
『データ活用の促進を通じて持続可能な未来をつくる』をミッションとして掲げており、データ活用の古豪らしい理念ですね。
下記のユーザーローカルの記事同様にまずは主力事業から見ていきましょう。
ビッグデータ、AIで2000社以上のビジネスをサポートするユーザーローカルブレインパッドの主力事業
2022年6月期 決算説明資料のデータから見ていきます。
事業セグメントは2つで
①データ分析によるコンサルティングで顧客のデータ活用を行うフロー型ビジネスのプロフェッショナルサービス
②自社製、他社製プロダクトでデータ活用支援をするストック型ビジネスのプロダクトサービス
①のフロー型のプロフェッショナルサービスが主要セグメントであり、売上7割弱を占めています。
このプロフェッショナルサービスの中も事業が分かれていますが、主力セグメントの主力サービスはデータ活用のコンサルティングと分析です。
データ解析を古くから必要と認識してきた企業だけあって、主力事業は顧客のデータ分析と活用という点は一貫性があって良いですね。
公式サイトより |
データ分析を一気通貫で支援することで、データ活用の内製化まで支援するのが強み。
最近では、ブレインパッドのデータ活用人材育成サービスの受講者が7万人を超えています。
2022年6月期 決算説明資料 |
最新のトピックはマーケティング強化のための買収
データ活用とビッグデータ強化のためのりそなとの資本業務提携ですね。
特にりそなとの資本業務提携は強力だと思っています。
というのも、りそなはメガバンクのみずほを上回っているため、メガバンクと資本業務提携したと同義の重要性を持っていると考えています。
ブレインパッドの業績面
来期は売上が100億円に到達するという業績予想を出していますが、増収減益という予想を出しています。1Q決算を控えていますが、結果によっては保守的な予想かがある程度分かると思います。
減益の理由は上にある買収ののれん発生とそのシステムの引き継ぎ費用であり、持続的な要因ではないため仕方のない減益理由です。
銘柄スカウター |
前回紹介したユーザーローカルとは異なり、増収は続けていますが、利益面は波がある企業です。
2010年6月期から情報があるため、景気の波を他のAI/ビッグデータ関連企業よりは開示してきており、継続性という点では評価できますね。
銘柄スカウター |
キャッシュフロー推移を見る限りは営業CFは増加傾向です。
直近の財務CFや投資CFのマイナス増加は買収によるものでしょう。
それでもフリーキャッシュフローは2015年からプラスを維持しており、企業の持続性に問題は感じませんね。
一時的に世界が不況に陥ったとしても、データ解析や分析を止めるリスクも高いため、とてつもない不況でない限りは減収はないでしょう。
予想PER 24倍 / PBR 4倍 / ROE 16.8% / 自己資本比率 78%
企業の健全性はユーザーローカル同様に高いですね。
成長企業は増資などリスクがありますが、ブレインパッドはキャッシュフローもありますし、無理なM&Aを実行しない限り財務は大丈夫でしょう。
直近の株価下落理由として、業績予想への未達がありました。
しかし、コロナ初期時等、基本的に下方修正はしない企業で直近決算もコンセンサス予想に届いていないだけでそこまで・・・という内容です。
銘柄スカウター |
予想PERの推移ですが、ブレインパッドは過去5年間で最低域にいます。
次期決算発表で1Qが強ければ多少の上振れがあるでしょうが、現在は比較的長期で見ても安い位置にいます。
利益に上積みや買収によりPBRは過去最低水準を更新しており、株価指標から見れば割安度が高いです。
終わり
2000年代前半からデータの重要性を説いてきた古豪企業
その先行性を堀として大手Sierや総合コンサルに立ち向かっています
総合コンサルがまだ人材獲得中であるという点は、アクセンチュアによるALBERT買収によって覆される可能性があります。
ブレインパッドやユーザーローカルもそうですが、安い時価総額に優秀人材が詰まっているため、人材流出や買収などの可能性があります。
それでも、りそなや伊藤忠との提携。電通との協力など国内で堀を形成していって対抗してほしいですね。