2018年〜2020年から金融株の今後の動きを考えよう
どうもこんばんは!フルツチです。個別株記事があまりないので、個別株盛り盛りでブログ更新しています!
本日のテーマは高配当で注目されがちな金融株!しかし、利上げが終われば彼らはどうなってしまうんだい!?という問題です。
確かに足元の金融株は米国利上げで利ざや期待の買いが入っていて、一定程度の下落耐性を見せています。
しかし、それと同時に急激な利上げにより保有債券の評価損が拡大しており、これは業績にはマイナスです。評価損益がプラスになるには、いま買い増しした債券が利下げにより価格が上昇するタイミングでまだ先ですね。
2016年〜2020年の金融株(UFJ/三井住友/みずほ/りそな)のチャート
おおよその方向性は同じですね。
2016→2018年では米国の利上げ期間により安定的な株価上昇をしています。この相場内での動きは相場急変のリスクオフなどの動きが多いでしょう。
ただ明確に金融株が下落を開始したタイミングがありますね!
金融株の高値を見ると2018年10月です。
そこで、先程の金融株チャートに米国10年債利回りを加えることで動きが見えてくるはずです。
チャート真ん中で一番上にきているのが米国10年利回りです。白ですね。
おおむね同じ方向に動いていることが分かりますね。
つまり金融株は米国債利回りなど利ざやに期待されての連動買いが大きいようですが・・・
水色がバンク・オブ・アメリカ
青が三菱UFJ、オレンジが米10年金利
これらを比較して並べてみると、方向性として最も米国金利の影響を受けやすそうな米国金融株の代表銘柄であるバンク・オブ・アメリカは米国10年金利が上がっているのに既に下落トレンドに入っています。
米国金融株が下落している理由には短期金利も急上昇しており、リスクプレミアムをつけると金融機関でも調達資金がかさんでいるため、実は利ざやがないという事情もあるようです。
コロナショック以前の金融株の動きを見ていると、米国10年金利の低下は国内の金融株に悪影響を与えるのは間違いないです。
もちろん、金利低下理由が景気後退懸念などの市場悪化を考えるためで、金融セクターは景気の悪化がダメージとなる理由もあるでしょうが、いまの米国金利が下げだしていて、景気後退が意識されている相場では金融株は割高な可能性があります。
リスクは相当ありますが、みずほ銀行などの不祥事のおかげで上がっていない金融株や、比較的リスクの高い地銀などは上昇していない分、下落幅が小さくなる可能性がありそうです。
ただ、当面の金融株のリスクは利上げによる保有資産の含み益の喪失と含み損の拡大です。含み損次第では優良な資産を売却したり、含み損解消のための損失を出す必要があるため、業績に悪影響が短期的には及ぶでしょう!
しかし、利下げでは債券の価格が上昇するため利益になりますし、保有株式の評価も一定程度は戻るので株主還元に期待もできます!