【書籍】自分の投資スタイルの確立を助けてくれる『バフェットとソロス勝利の投資学』
投資の世界に身を置く人間なら誰しも知っているウォーレン・バフェットとジョージ・ソロス。
この両名が過去に行ってきた投資や発言などのスタイルをもとに投資をしている、あるいは始める人に成功している投資家の習慣を達人と負け犬で分けて勝者の二人から学べる投資に役立つ本です。
私はこの本を買ったのが2021年で投資スタイルがまだ不安定だった時期で、途中まで読んでこれだ!とすぐに実践したので役立ったけど読了していなかったので年始に読み直した本です。
役立ったポイント
まず序盤の要かなと思ったのは「リスク回避的である」という点で、大きなポジションを両者は持つし、ジョージ・ソロスはレバレッジまで使うのでリスク回避的あるいはすぐに撤退するという点です。自分の思惑どおりにいかなかったらそれはリスクなわけで、ソロスであればすぐに結果が出ないと自分が間違っているのでは?となるわけです。
この本の発売後のバフェットの投資歴を見ても、あまり有効でないと判断した銘柄はすぐに切っているのでバフェットが長期/短期で保有銘柄にリスク回避的という要因があるのだろうと分かります。
逆に言えば、ずっと持てるポジションはリスク回避的でない強気なわけで、これが積み上がっていく投資スタイルこそが目指すべき場なのだろうと私の1銘柄への保有期間の短さと長さがともに更新されました。失敗している銘柄は売り、成功している銘柄はよりロング!
リスク回避的の逆だと思われがちですが、「一つのポジションを大きく取る」という要素も紹介されていて、バフェットやソロスは一つの投資対象へ大きなポジションを取ってきた点です。
彼らは1つの投資対象に資産の20%を超える投資も行っている点で、日本でも資産が少ないときに増やす方法として推奨される集中投資的考えですが、しっかり考えると自分が分析して最大のチャンスを感じている銘柄には大きく賭けるべきなので私も1銘柄に25%まで投資できるようになりました。私は分散投資を心がけていたのでこの本以降は大きくポジションを取り一気に稼ぐのがパターンになり個人的には大きな参考になりました。
「成功している投資家の投資哲学は一つとして同じにはならない」これは重要な考えで、巷ではこの投資方法こそが至高!とか、投資哲学が違う他人の推奨銘柄や取り上げる銘柄を追っている人がいるわけで、それが負け犬とされています。
この本では自分だ考え、経験学習し、投資が好きであれ!という感じなので他人に投資の舵を任せることは本全体で基本的に否定されています。
きっと投資スタイルや哲学確立の助けになる
上で取り上げた役に立ったポイントは実は前半の内容です。
前半は投資哲学や投資対象、相場とはどうか?が多いので投資家にとっては序盤に学びが多いです。
私が2021年に前半の内容だけで、よし!投資方法を見直そう!と続きを読むよりも実践にいった理由が分かると思いますw
では後半はどんな内容かというと、序盤で築き上げた投資スタイルや哲学を前提に、自分の投資法に従う、失敗から学習する、その経験からリターンが増えるようにする、投資を好きになるみたいな感じでマインド寄りになっています。
日本で有名な投資家のテスタさんは徹底的に学習し投資哲学が明確にありますし、井村さんは投資哲学もそうですが凄まじいほどの投資好きが見て分かり、日本で成功している人も当てはまるので有効な考えだと思います。
自分に投資スタイルがないことや、あるけど間違っているか不安ならこの本は役に立つと思います。
投資スタイルとまで言わなくとも、相場にこういった傾向がある、相場が正しいの?自分が正しいのか?という基礎的な要素も盛り込まれているので相場観や投資への見方の勉強にもなります。
そして読んだ結果、投資にもっと前向きになれないなら、給料を上げる自己投資や節約、投資を続けるにしても投資スタイルなんて存在しない入れた量勝ちのインデックス投資をするべきでしょう。