半導体株の外部要因
私の投資方法の一つとして、金利が高すぎる/低すぎるという現在時点の評価と将来どうなるかの期待から、金利が動いた場合に強くなりやすい投資対象へ投資するわけですが、10月以降の投資では業績の良い銘柄への投資でGMOPGや野村マイクロSなど半導体やグロース周りを大小問わず投資対象としました。
今回は今後の投資方針として最重要となる半導体株についてです。
今年の半導体関連については分野によって大幅減益の悪いグループ、前期並みを維持した横ばいグループ、一部のそれでも強いグループと分かれていて私の投資対象の野村マイクロSは最後の強いグループに属す銘柄でした。半年で85%上昇しているので割りといいほうだと思っています。
今年弱かったグループは需要が2023年に底打ちなら来年には期待ができます。半導体は循環的な動きをしているので来年は改善、その次に大幅増益という見立てもできるので探すべきです。
で、業績は不可逆なので動くのは相場の勝手な変化のみです。
この相場の変化を乗りこなして半導体が再び全体で下落しても反動を狙えばいい、そこに業績が乗っかればなおいい!というのが今回の趣旨です。
SOX指数という代表的な半導体銘柄で構成される半導体株指数は上の画像では赤色のチャートです。期間は過去6ヶ月にしていますが青色がじわじわ上がると無限に下がっていることが分かると思いますが、これが半導体株の外部要因です。
青色は米10年金利です。
米10年金利が5%へ近づくと降伏しているSOX指数の弱点は金利です。
いまは全世界的な利下げへの期待トレードが進行しているので半導体株は一気に回復しましたが、来年に5回かそれ以上の利下げを織り込んだ現在の相場はやや行き過ぎです。
バイデン大統領はインフレ率が0%とXでポストしており、もしかしたら投資家もインフレが終了したと錯覚しているかもしれませんw
通常、金利上昇はSOX指数を蝕むように機能することは過去に何度もあったので、金利上昇で半導体株が大きく下げるなら反発期待の投資家はチャンスだろうと思います。
あとは2024年の利下げ開始時期を予想し、利下げ回数に精度高い予想ができれば長期金利でもある程度はターゲットが作れるので半導体株で大儲け!!!ができるでしょう。
例外として、〇〇ショック的な金利と株価が両方下がる局面ではSOXは普通に下落するので高値で拾っていれば瞬間の下落率は痛いと思います。
過去5年でSOX赤とSP500水色と比較しても分かるように、半導体株の上昇は凄まじいものがあり、下落も穏やかではないですが金利が上がると下がる性質をまず抑えておけば、あとはほとんど誤差のようなものでしょう。
2022年からの下落は半導体市況の悪化も要因ですが、青色の金利が2022年10月に一旦ピークをつける頃まで上がり続けたので金利が相場が嫌がる高値まで上昇する間は環境として厳しいです。
どういった経済政策が動いたとしても
例えばEVなら半導体は普通の自動車より多く使います。
自動運転かつEVならなおのことでしょう。
スマートシティ構想やIoT、DXなど何をしても半導体は使います。
ゲーム機やスマホ、PCなどのギークたちだけでなく多くの人が使う娯楽にも仕事にも使える機器類も当然のように半導体を使います。
AI利用でメタバースが加速すれば、VRゴーグルやMRメガネ的なものでも半導体がいるでしょう。
これから未来の生活というのは半導体の増加そのものであり、技術の進化そのものなので昔以上に半導体の重要性が高まったので上下のボラはありますが、そこまでSOX指数が下落しすぎる、昔のように半値以下になるリスクは少ないと思います。
基本的に半導体業界というと世界そのものなので広すぎますが、半導体関連の諸分野の成長は必然なので外部要因としての金利を適切にリスクコントロールしておけば相場上昇の牽引役に半導体銘柄が確実にいるので強いのに外部要因で下がったところを買うのが有利な投資となりそうです。
今回は半導体株のビッグな外部要因は金利であることを書いていきました。
投資過剰からの在庫過剰は大きな減益要因ですが、それは半導体を需要する製品の需要が多かったことを示すので、長期的に考えれば投資家は再び半導体が大フィーバーするときまで高値で買わなければいいだけで、半導体株はニッチ分野まで幅広いので一つくらいは投資しておくと楽しいでしょう。