損切りの基準
相場で生き残っていくには損切りは重要な要素となる。
もっとも良いのは損切りで動きの悪い銘柄を切り、動きが良い期待値の高い銘柄へ投資することで含み損がなくなり、含み益が増えれば損失なんて一瞬で取り返すこともできるだろう。
損切りは初心者だと難しい判断だと思いますし、例えば5%の損失を上回ったら機械的に損切りとしていると損切り→損切り→損切りと繰り返して、せっかく含み益が出ている銘柄があっても損失の頻度が多ければ取り戻すために利確まで早めてしまうリスクがある。
損切り自体は有効な手ですが、もともと自分の投資先を厳選された3〜5社程度にしていればどれかが大きな牽引をし、どれかが調子が上がっているか分かり、明らかにヤバい銘柄もすぐに分かる。保有銘柄数を増やせば含み損の確率を増やした分だけ上げることになるので、機械的損切りなら回数を飛躍的に上げることになる。
私の損切りの基準
私は投資する銘柄をしっかりと調べてから買うので、データが蓄積された状態で投資するためマイナス自体は美味しいと思っている。
自分が調べた銘柄が自分の思ったままで下落するなら、それは相場のせいでファンダには関係なく、いずれは上がる。買うのが速すぎたというのは反省しないといけないが、買い戻し前提で損切りするというのが私の損切りです。
損切りの基準は決めておらず、例えばAという株が業績好調で評価されるはずと期待で買うとします。ただAはグロース市場の影響を強く受けるのでグロース市場が大幅下落し足元期待できないとすればAは良いが、市場がダメということで損切りします。
損切り後もAと市場の関係を継続して見ておき、市場の下落に対して耐性がついたり、下落に反抗を始めたり、買いの板が増えてきたら市場関係なく売り手が弱まってきたので買い手がいつもより少し多く買うだけで簡単に+5%とか回復できる状態だと察知して買い戻します。
最近の投資ならMSOLやパルグループは需給が逆転したと察知して買い戻して、簡単に10%上昇して損切り分は軽く超えていきました。
ここで重要なのは、市場に参加している人よりもその銘柄について詳しくて評価できていると自信のある銘柄で挑むべきで、上がりだしたから買うという状態より一歩前に買えるようにすることです。つまり、自分が得意な銘柄でできるだけ勝負すべきでなので、チャンスがきたときに迷いがないです。B株を買うべきだ!いまはA株がもっとも良い!などです。
平均回帰や期待するファンダが実現したときに差を取るのがPER的な投資なので、損切りが早ければ利益の方が基本的に大きいでしょうし、確信があるため投資額を増やせるので損切りの額なんて10倍返しも簡単です。
あるいは損切りしない
私よりも投資の基準を厳格にしたり、より精度の高いマーケットタイミングが可能なら損切りなど前提としないのも良いでしょう。
一度買った銘柄を3年持つ前提で投資してビッグになった投資家も多くいるので、ルールが厳格で市場にいるのより分析に多くの時間をかけているなら、1年の投資回数自体がぐっと減少するので勝率と勝利幅は自然と上がるでしょう。
最初から2-3年後の株価を見ている場合、1年内の動きはほとんど無視していいです。
というのも、基本的にどんな銘柄でも1年の内に±20%は上下するもので株式自体のボラは高いため、損切り5%なんて簡単に1年あるいは1ヶ月のボラにさえ引っかかるので無視して長期の株価にフォーカスするという目も大事です。
3年後の株価が先に決まっているなら、損切りのラインは買い増しのラインにしかなり得ないので損切りしない前提なら買い増しによって将来のリターンを増やすことも期待できるでしょう。
ただし、初心者がやるには精度の問題と反復する時間的制約が大きいので、流行りの高配当バリュー的な銘柄なら比較的簡単にできるでしょう。
明らかに買うべきではないグロース株で長期投資だ!と決めておこなうと損失が膨らみ続けるのでバリュエーションの設定ができないと地獄を見ます。
サイバーエージェントとかでやれば、1年後の業績も見通せないので修羅の道になりそうです・ω・
期待的損切り
最後は機械的でも、買い戻し前提でもない損切り方法
損切り対象となった銘柄より上昇すると確信もって言える銘柄に出会ったら損切りして乗り換えるという方法です。
この方法をする場合はケリー基準など、勝利を数字でもって表せる場合が望ましく、なおかつ自分が調べ上げた銘柄でやるべきで他人からの情報ではやるべきではないです。
この銘柄のPERは25倍で次の決算で20倍以下にまで落ちる、平均PERは落ちている間含めても35倍あるから次の決算後に20倍から30倍に戻るだけでリターンが見込めるみたいな、根拠があったり、QonQでこの企業は伸びていて本決算待たずに上方修正するから株価修正が近いなど損切りする投資対象よりも上昇するイベントが近い銘柄が、なおかつリターンも上回りそうなら期待値に従って、資金を動かすという損切りもいいでしょう。
これは成功例を積み重ねていけばやりやすくなりますが、銘柄への理解度は十分に必要な上に投資家の期待値が現在の株価にどれくらい反映されているかも考慮する必要があります。
期待値の高い銘柄へ移った方が機会損失のリスク的には有利かもしれません。
→損切りせずに追加資金で期待値の高い銘柄へも分散投資、結果損切りしなかった銘柄が横ばいで、期待値銘柄が大幅上昇したらリターンも分散します。
今回は損切りという概念を複数パターンから考えていきました。
損切りを何に繋げるのか?←これが一番大事なので、損切りから買い戻しで有利に使う。損切りから違う有望銘柄に使う。全く違う投資法があります。
また、連続で損切りしているときは損切り後に休むというのも大事で、これ以上の損失は少なくとも発生しないので相場を俯瞰して見て落ち着いておくのも必要です。