日銀が2年連続で年末利上げチャレンジ観測されて円高株安のダブルパンチ
FRBが来年5回利下げすると市場が織り込んでいるのに、日銀は利上げ的な金融正常化を景気が悪化している米国の経済指標が連発するタイミングで出してくる円高ブーストがしたいようです。
さらに言えば、ただでさえ荒れやすい12月のメジャーSQ周りに日銀が市場を騒がせるメッセージを出すのは2年連続なので、市場が血を見るサプライズ大好きなようです。
日銀「年末から挑戦的な状況に」 植田総裁、緩和策の出口意識か
昨年も年末にYCC政策修正で日経平均株価をいたずらに7%下落させ、グロース株は個別なら一瞬で半値になった銘柄もあるくらいに利上げ=グロース売りで、国策?(笑)のスタートアップ支援と思わせてグロース市場をぶっ殺す政府に反する日銀の方針で本日は日本株を中心に特にグロース株は大きく下落しています。
年末にチャレンジングな金融正常化への動きをするらしいと市場に思わせてしまったので、チャレンジングができるかはまだ不明ですが、どうやらそうだの大号令は市場を一気に脅かしています。
ドル円は147円後半から145円前半へと一気に円高方向へ動きました。
まだ145円なら円安なのに変わりないですが、来年のFRB利上げ回数がどんどん増えていく利下げチャレンジングをFRBが模索しているとすれば、日銀の利上げ的チャレンジングは相反するので利下げチャレンジングが進むと自動的に円高に向かっていくので、ダブルチャレンジングの両方が円高へ向かわせることから、米国経済指標の悪化で円高方向になって、日銀のチャレンジングで円高方向へ向かうのでトレンドは円高方向という印象です。
形はどうあれ、市場がそうだと思い込んだらトレンドは簡単に変わらないので円高トレンドになったら思いとどまるまで時間がかかる可能性があり、一気に130円台までいく可能性はありそうです。
また、日銀チャレンジングで日経平均株価は33500円から32800円まで一瞬で急落しましたが、先物でさらに300円下落しているのでSQ日に32000円台は耐えたいチャレンジングを日経平均株価に対して厳しい動きです。
米国の雇用統計は金曜日に出るので今週は32000円を割ることは日経平均株価チャレンジングで大丈夫だろうと思いますが、雇用統計が良ければ円安方向で株高?悪ければ円高方向で横ばいor株安?が見通せなくなりました。
円高は日本株にとっては基本的に有害で、円高株高があるタイミングは金融緩和が世界的にされているのが条件なので、現在向かう円高方向は株安だと思ったほうが良いと思います。
日本の主要指数である日経平均株価は上位銘柄のほとんどが外需株で構成されており、KDDIを除けばほとどが外国での売上比率が半分かそれ以上あるので円高で儲かる企業が円高方向で利益率改善する間に円安メリット企業から業績上振れ期待が剥がれ、利益も剥がれてと日経平均株価のEPSが低下するのでEPS低下ならPER上昇しか株高はないですが望めないので日本株は下落する。PER上昇は金融緩和の拡大で起きやすい現象なので金融正常化は逆です。
日経平均株価が下落する需給環境はボラの高いグロース株など中小型が耐えれるわけがないのでグロース株は日経平均株価より早いペースで下落して、日銀→円高→株安と玉突き事故が続くので円高メリット銘柄への極限振りなどで対応しないと難しいです。
もし、為替レート145円で業績算出している円安メリット企業があったとすれば、145円を下回っていくほど利益がどんどん減っていくので転換点かもしれません。
FRBが来年5回利下げするかは知らないです。市場が勝手に期待しているだけで、サービスインフレが終わればそれ以上に利下げするかもしれませんし、予想外に経済が復調して2~3回になるかもしれません。円安になるには来年利下げ期待が減るしかないので米経済が強いぞ!!!と市場予想よりも強い結果を出す必要があります。
日本限定で言えば日銀の動向を考える必要がありますが、金融正常化は円高方向で考えた方がいいでしょう。
住宅市況には基本的にマイナスで、株式市場にとってはインフレ低下と実質金利が0%かプラスに向かう可能性があるのでマイナスで、円高で喜ぶことにのみフォーカスするべきでしょう。
実際に日銀がゼロ金利解除したり、YCCを撤廃するかは見通せないところがあって、外部要因以外ではゴミみたいな国内の経済状況で金融正常化へ踏み出すのは早急かなと思いますね。
歴史は韻を踏むという言葉に合わせるなら、リーマンショック前も最後の利上げに動いたのが日銀なので韻を踏みそうです。