会社予想通りなら来期PERが15倍割れになる高成長クラウドインテグレーター大手
地獄の金利戦争で今年の現時点での増配以外で株を買う理由がない状態ですが、クラウドインテグレーターでAWSやGCP、Salesforceなどの大手サービスを企業アライアンスで対応しており売上増大と利益増大をWで進めているテラスカイ
今期は26%増収の114%増益と利益成長フェーズに入っており、下期から大型CMなどのコストが剥がれて利益率が改善していく見込みで利益成長の3ヶ年計画が進行しています。
決算説明資料 |
今年の4月に変更された3ヶ年計画では今期と来期の利益倍増を目標としており、今期のPERが27倍で来期は13~14倍のPERになる目標値で今年の4月時点で達成できる見込みとされた目標なので来年の日本企業のDXへの設備投資が大きく落ち込まない限りはある程度の達成は期待できるでしょう。
テラスカイは人材採用も目的とした大型CMで今期の上半期は人材獲得と育成に注力しており、これにより進捗率が2Q時点で営利が19.9%と低く、売上進捗は前年並みなので想定通りとされていますが、ここが下方修正の連想から売られる結果となっています。
最新の決算資料には人材投資と大型広告が2Qまで残っていたので、下期は広告費がなくなるのと大型案件と新人の稼働率アップで巻き返すとしています。
こういったときは売上の進捗も悪いなら下方修正確実ですが、売上進捗には問題は見られないので利益未達はありそう程度に思っています。
銘柄スカウター |
業績修正履歴を見てみると期中での下方修正はなく、本決算での目標未達があるくらい。
特に当期利益は期中、本決算で下方がないので利益計画に対しては強力なコミットをする企業のようで、日本経済のファンダは米国金利では変わっていないので、圧力があるとすれば日銀の利上げプレッシャーとインフレでしょうがクラウド活用は通常はデフレ的な感じでコストダウンや効率化、省人化などのコストコントロールしやすくDXできるので設備投資費用が期中で変わらない限りは着々と進んでいくはず。
クラウドインテグレーターなので労働集約的で上期にやっていたように人材獲得のコストと稼働するまでは利益貢献しないので、これで減益した企業は21年以降だけで大量にあり、テラスカイの上期の動きは連想させます。
ただ、今期の利益目標に3Qで一気に近づく進捗率70%近くまで跳ね上がるなら問題はなく、来期の目標も達成できる可能性が上がるため
下がり続けてきたPERはあまりに不合理で、PSRの評価も低いので再評価の買いで相当な上昇余地があるでしょう。
少なくとも広告が下期に外れるので利益成長は確実で、売上進捗は問題ないので大きな下方修正は想定しづらいです。
半年前までテラスカイはPERが100倍超えで、いまが27倍、半年後くらいには15倍割れと考えると1年ちょいでPERが10分の1以下にまで本業の利益成長で落ちていく珍しい企業になりそうです。