8月は既に200社の決算内容を見た雑感
多い日では300社以上の決算があるので、8月に入って200社の決算内容を見ただけではごく一部過ぎてビビリます・ω・
本日はトヨタが決算発表、トヨタに関しては減産の報道が度々流れていたため、市場からすれば事実確認として安心感のある発表でした。
それ以外でも大きく決算ミスした企業はないように思えますが、2021年や2022年の上半期の決算内容に比べれば総じて弱い!という印象は拭えないです。
まず感じたのは業種に関係なくインフレや原油高の影響があり、原材料高等による減益は当たり前という感じです。早く対処していた企業は値上げ等で吸収し、増収微増益という小売業態でもあります。
また、それに合わせた値上げが遅れた企業は売上も利益も悲惨で、消費者ファーストをするなら、まず自社が健全に営業できるように市場原理に合わせろよ!と思える企業が多いです。
消費者に愛された、格安を貫いた企業が倒れていっては意味がないです。
話題性が100均→300均に動いたように、ある程度の値段は出すべきです。
次に人件費や外注費が上がっている印象
ITセクターは人に投資をしてスキル等で稼ぐというのが基本的です。そのため、増収増益をしてきた企業でも人離れがないように賃上げ、また比較的旺盛なIT需要を満たすための人材獲得に既に苦戦しています。
IT系の成長株が決算ミスするのはたいてい人件費等が絡んでいますね。
全体を10%以上賃上げ+新規獲得の初任給も上げる=減益=株安を招くパターンもあります。
特に、もともと業界内で賃金が上位100社とかでない企業は人材競争が苛烈な印象。
ただ、これはIT企業が総じて同じ状況になっているため、人材の流動が一旦落ち着くのか?という感じです。
決算短信などに人離れを避けるための賃上げ等が書いてあれば、次の決算短信時の同内容を気にしたいところ。
円安は相当な上振れではない
トヨタは円安もあって増収減益というパターン
他の輸出業も円安である程度の押し上げ効果がありました。
ただ、本質的な原材料高や半導体の足りてない部品の供給企業は為替以上に強いため、円安だけでの買いは成功していないイメージ
あとは決算短信を確認するべきですが、想定為替レートが変更されていて1ドル130円になっている企業もあるため、それで上方修正しているなら、最近の急な円高のように円高で130円割れの可能性は普通にあり得る状況。
これが私が感じた様々な企業の決算短信=特にグロース系を見た印象です。
グロース株では増収は通期予想通りだけど、人件費や先行投資などの理由で減益などをしているケースが多く、それらは株価急落となっています。
が、より詳細な説明資料や説明動画があるなら、その減益が一時的かどうかを確認した方がいいでしょう。先行投資や人件費の上昇は1年間右肩上がりになるものではないので、下げ過ぎな銘柄がほとんどだと思います。