決算資料を読んでいて面白いと思ったENECHANGE 4169
オハヨウゴザイマス!本日の保有銘柄はENECHANGEに救われていると言ってもいいくらいに、調子の良い銘柄です。
ENECHANGEは新電力会社が撤退や新規受け入れ停止することで主力の電力切り替え需要が取れなくなり短期で暴落幅を強めていた企業です。
企業沿革としては、3.11を見た創業者が電力のイノベーションが必要だと海外で勉強してきて、電力のプラットフォーム等で電力の新たな未来を切り開こうと、切り替えプラットフォームやデータ分野、EVの充電ステーションなどの様々な電力系のプラットフォームを構築しようとしています。
今回はそんなENECHANGEの最新の決算説明資料から、苦戦するプラットフォーム事業から違う事業投資を強めるという強気姿勢が既に株価に表れているという理由があります。
※銘柄を取り上げますが投資推奨しているわけではありません。投資は自己責任で無理ない範囲に楽しみましょう。
ENECHANGEの決算説明資料
これが株価推移で2月24日を転機に短期反発がありましたが、企業の事業にとってマイナスのことが増えて下落を続けていました。
決算説明動画では株価が1000円で耐えるかなと思っていたと発言しており、いまの株価は安すぎると捉えられるメッセージが盛り込まれています。
また上で書いたように電力のプラットフォーム事業は不調になったため、広告などを抑制し投資先をEVの充電スポット事業の攻めに集中します。
鶏が先か、卵が先かではありませんが、EVが2030年に向けて増えていく→EV充電スポットが足りないでは意味がない。
が、EV充電スポットがENECHANGEなどにより増えていく→じゃあEVもいいな。
こうなるだろうと思うので、先行投資として市場NO1を狙う攻めの投資は面白い試みです。
また、ENECHANGEが売りとされたのは通期業績予想が下方修正されたこともありますが、説明動画にて先に全てのマイナスを織り込んでおくとし、これ以上のマイナスニュースがないように出したもので、普通なら修正前の40億円を超える成長は維持しているとメッセージを出していて、事業に強気なのは変わりないよう。
また、ENECHANGEの事業は黒字であり、投資分が赤字なだけで積極的な市場拡大を狙うための赤字は普通に歓迎すべきだろうと思ったので、最近の国内ITグロースが黒字化を急ぐのに逆行していていいなと思いましたね。
また、EVの充電スポットは23年度Q2までに3000を受注すると約束しており、投資先行事業であるこちらは受注数を重視するようです。
プラットフォーム事業の問題を注意深く分析しており、電力業界正常化までの6段階と自社で情報をまとめIR資料に書いていて、現在を③とし、④以降ではENECHANGEのユーザー数が増えると想定しています。
しかし、まだ先の話なので広告費を削ることでセグメントとしてプラットフォーム事業は成長事業から短期では黒字事業になる見込み。
逆風のENECHANGEですが、経営者は非常に優秀で足元の問題を認識し、出せる悪材料は全て出しています。
また、新電力系が危機になった際にはすぐにIR情報を出して当社への影響はどうか?など投資家への情報開示が早いことは信頼に繋がるはずです。
これによりENECHANGEの株価が月足で非常に良い上昇をしており、本日のマザーズ下落に対して圧倒的なパフォーマンスとなっています。
まだまだ事業としては先行投資のセグメントばかりですが、電力プラットフォームとEV充電スポットとシェアを取りに行く企業として非常に面白いです。
警戒感としては、先行投資分野は売上などの数字として向こう数年は表面化しないため、売上の伸びは引き続きプラットフォーム事業に依ります、それが再びの下落要因になりますが、EV充電スポットの受注数を注意深く見れば買いのチャンスとなりそうですが、市場を取れているプラットフォーム事業に対し、どれだけシェアを取れるのか他企業の動くに注意が必要です。